古河電工の産業用レーザ

古河電工の技術を結集した国産ファイバレーザ

世界で初めて光ファイバケーブルを実用化した古河電工の通信技術を結集した、高出力ファイバレーザです。
基幹部品はすべて古河電工グループで製造しており、日本品質にこだわった国産ファイバレーザになります。
また、パートナー(企業)と当社の技術融合が新たなソリューションを創出し、世界トップレベルのレーザ加工品質の実現に大きく貢献します。

時代のニーズに合わせた
ファイバレーザの歴史があります。

古河電工は、光通信で培ったさまざまな先進技術(光ファイバ・半導体レーザ・光融着技術など)をファイバレーザに展開し、国内パイオニア企業として早くから開発を取り組んできました。

可視光レーザ・低出力ファイバレーザに始まり、2011年には国産初となる300W/500Wシングルモードファイバレーザの量産を開始しました。

2008年には、お客様固有の課題をお客様といっしょに解決する場 “アプリケーションラボ”を設置しました。

以降は10KW超級の高出力ファイバレーザや純銅のレーザ加工に適したBlue-IRハイブリッドレーザなどの新製品をリリースいたしました。

また同年には、カスタマーサポートセンターを設立し、お客様及びフィールドにおけるさまざまな課題に対してトータルでサポート可能な体制を構築しました。

今後も継続して、お客様のご要望に沿ったソリューション提案を展開してまいります。

特長1世界最高レベルのビーム品質

基本となるシングルモードファイバレーザでは、世界最小のコア径(14μm)を実現、最高レベルのビーム品質を有しています。

また、マルチモードファイバレーザでは、独自のビーム結合技術により、シングルモードのビーム品質を大幅に崩さず、クラス最高レベルの品質を維持しています。

これらの高いビーム品質により、従来のレーザより低い光出力において同等の加工性能を実現しています。

ビームプロファイル M2=1.06(シングルモード)

特長2高い反射光耐性

銅などの高反射材料の加工においては、その強い反射光がファイバ内に戻ることにより、発信器の故障につながることがあります。

古河電工では、独自の反射光対策により、垂直入射においても発振器に損傷を与えないことを実験で確認しております。

実験結果
照射時間
[sec]
照射回数
[回]
発信器損傷有無
3 10 損傷無し

実験条件

加工対象物:純銅(高反射材料)
照射条件 :垂直入射、表面デフォーカス

特長3ビームモード制御機能付光学ヘッドを用いた自在ビーム成形技術

(注) ビームモード制御機能付光学ヘッドは、古河電子(株)殿との共同開発品です。

当社のビームモード制御技術の最大の特長はモード設計の自由度です。ビームモードを任意の形状に変更することが可能で、それぞれの加工材料に最適なパターンと強度分布を実現できます。

ビームモード制御によりスパッタ抑制を実現

通常ではスパッタが発生してしまう条件下でも、ビームモード制御技術を使用することにより、スパッタを低減する事も可能です。

お客様に最適な加工品質を提案するため、当社内のアプリケーションラボにおいてビームモード制御技術による加工品質の改善効果の検証も行っています。

アプリケーションラボのページへ

  • ビームモード制御なし

    スパッタ 多

  • ビームモード制御あり

    スパッタ 少

特長4レーザ技術と素材力の組み合わせ

様々な金属製品を扱っている当社の強みを生かし、金属材料の研究開発部門と連携した加工品質評価・レーザ加工技術開発を行っています。 レーザ技術と素材力を組み合わせることで、お客様のニーズに合わせた最適なレーザ加工ソリューションを提供可能です。

  • 銅製品

  • 銅管

  • LiB用銅箔

  • リードフレーム

  • 超弾性合金

  • 端子コネクタ

  • 自動車用
    ジャンクションボックス

  • ワイヤハーネス

  • ストライプめっき条

レーザ技術と素材力の組み合わせ事例

負極集電体と正極の切断結果

古河電池株式会社製のリチウムイオン用正極箔・負極箔に対してレーザ加工を行いました。従来ファイバレーザで加工した結果と比較して、熱影響部が減少しています。

レーザで切り出した銅電極タブ(負極)

銅箔(負極集電体)の切断

レーザで切り出したアルミ電極タブ(正極)

活物質塗布アルミ箔(正極)の切断

1kW シングルモード加工事例2kWマルチモードレーザに相当する加工性能

当社の1kWシングルモードレーザは高いビーム品質・集光特性により、2kWマルチモードレーザに相当する加工性能を有しています。最大(厚さ)でステンレス 5mm、アルミ 3mm、銅 1mmの加工が可能です。

切断

溶接

難加工材であるアルミや銅の溶接において、理論値と同等の引張強度を実現可能です。

溶け込み

マルチモード加工事例ファイバレーザ特有の深い溶け込み形状

高いビーム品質を誇るシングルモードファイバレーザと、低損失ビームコンバイナ技術を組合せた高出力マルチモードファイバレーザです。ファイバレーザ特有の深い溶け込み形状が得られ、リモート溶接にも適しています。

6kWマルチモード

  • ステンレス(SUS304)
    1m/min

  • アルミニウム(A5052)
    1m/min

  • 銅(C1100)
    1m/min

12kWマルチモード

  • ステンレス(SUS304)
    1m/min

  • アルミニウム(A5052)
    5m/min

製品情報

  • シングルモードファイバレーザ

    光通信分野で培ったファイバ技術・光部品技術・半導体レーザ技術を結集したファイバレーザです。

    特長
    • 高い集光性能
    • 超高速変調
    用途
    • 鉄、銅、アルミニウム、チタン、非鉄金属の溶接、切断・穴あけ
    • 銅箔、アルミニウム箔の切断
  • マルチモードファイバレーザ

    低損失・高効率なビームコンバイナー技術を適用し1kW又は1.5kWシングルモードファイバレーザを結合させたkW級ファイバレーザです。

    特長
    • 高ビーム品質
    • 深い溶け込み性能
    用途
    • 薄板~厚板の溶接・切断・穴あけ
    • 各種金属材料の表面処理
  • 青色レーザおよびBlue-IRハイブリッドレーザ「BRACE®
    新製品

    青色レーザおよびBlue-IRハイブリッドレーザ「BRACE®」は、銅のレーザ溶接加工の品質向上に フォーカスしたレーザです。

    特長
    • 銅に対して優れた光吸収率
    • 深い溶け込み性能
    用途
    • 銅箔・銅条・銅線の溶接
    • 巻線の被膜除去
  • レーザ・アークハイブリッドレーザ
    ダイヘン取扱製品

    当社のビームモード制御技術とダイヘン殿とのシンクロフィード溶接技術を組み合わせた異材の接合に適したハイブリッドレーザです。

    特長
    • 入熱制御によるスパッタ低減
    • シンクロフィード制御による安定した溶接品質
    用途
    • 亜鉛めっき鋼板/アルミニウムの異材接合