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■古河電工 メトロエッジルータ製品のラインナップを大幅強化■

                                 2002年11月15日

ネットワーク機器大手メーカーである古河電気工業株式会社(以下、古河電工)は、メトロ向けエッジルータ製品FITELnet-Gシリーズのラインナップを大幅に強化する。ボックス型の“FITELnet-G20”を2002年12月末に発売開始する。また、シャーシ型の“FITELnet-G80”を2002年度に発売開始する。

今回の新製品FITELnet-G20/G80は、従来のGシリーズが持っていたフルワイヤースピードの性能を継承、VoIPやコンテンツ配信に不可欠なQoS機能を強化し、大規模なマルチキャスト通信にも対応。VPNサービスの中核技術として、MPLSを強化。さらに広域イーサネットサービスの本格普及に向けてEoMPLS に対応し、MPLS機能を一層充実させる。また、次世代ネットワークの中核となるIPv6にも本格対応する。

FITELnet-G20は、高性能な小型BOXタイプの製品であり、電源、FANの二重化による高い信頼性を有し、BGP-4で30万経路に対応している。また、FITELnet-G80については、大規模ユーザを収容する高密度タイプのシャーシ型の製品で、高性能CPU採用によりBGP-4で100万経路に対応する。さらに、CPU、ルーティングプロセッサ、電源等の共通機構について全て二重化が可能など、大規模ネットワークに対応しつつ、キャリアクラスの信頼性を確保した製品に仕上がっている。

FITELnet-Gシリーズを組み合わせることで、MPLS機能を利用したVPN網の構築、あるいはマルチキャストやQoSの機能を生かした動画配信ネットワークの構築など、様々なネットワーク要件に柔軟に対応することが可能となる。

古河電工は、今後さらに拡大するブロードバンドネットワークに対して、高性能と低コストを両立するソリューションを提供していく。



<FITELnet-G20の特長>
  • ハードウェア中継処理により、レイヤ2,3,4の全てにおいてFull Wire Speedのフォワーディング及びフィルタリングを実現。
  • 高性能CPUの採用により、30万経路(BGP)の処理が可能。 IPv6や大規模なマルチキャストルーティングにも対応。
  • 高速キューイング方式PPQ、シェーピング、DiffServなど充実したQoS機能をサポート
  • 電源、FANの二重化に対応。
  • MPLSによる大規模なIP-VPN網(RFC2547bis)やEoMPLSによるL2-VPNの構築が可能.
  • インタフェースの種類は、以下の通り
    • Fast Ethernet 24ポート + Gigabit Ethernet 2ポート(GBIC)
<FITELnet-G20>
標準価格: 9,800,000円〜(税別)
  電源二重化オプション有り
2002年12月中旬発売開始



<FITELnet-G80の特長>
  • ハードウェア中継処理により、レイヤ2,3,4の全てにおいてFull Wire Speedのフォワーディング及びフィルタリングを実現。
  • 高性能CPUの採用により、100万経路(BGP)の処理が可能。 IPv6や大規模なマルチキャストルーティングにも対応。
  • 高速キューイング方式PPQ、シェーピング、DiffServなど充実したQoS機能をサポート
  • 電源、FAN、CPU、ルーティングプロセッサなど共通機構全ての二重化に対応。
  • MPLSによる大規模なIP-VPN網(RFC2547bis)やEoMPLSによるL2-VPNの構築が可能。
  • インタフェース用に8スロットを用意。インタフェースモジュールの種類は、以下の通り
    • Fast Ethernet 48ポート、Gigabit Ethernet 6ポート(GBIC)、OC-48 POS 2ポート
<FITELnet-G80>
標準価格:最小構成 (本体、DC電源、FAN、CPU、ルーティングプロセッサ、FEモジュールを含む)で、約12,000,000円〜(税別)
CPU、ルーティングエンジン、電源二重化オプション有り
2002年度発売予定



【用語説明】

フルワイヤースピード
    インタフェースの速度を損なうことなくパケットの中継が可能であること。

VoIP (Voice over IP)
    音声をIPネットワークを利用して伝送する技術。

QoS (Quality of Service)
    サービス品質のこと。具体的には、使用する帯域やデータ伝送の優先度、伝送遅延などの品質を指す。

VPN (Virtual Private Network)
    オープンなネットワークを、仮想的にプライベートな専用ネットワークのように利用できる方法。通信事業者が提供するサービスの例としては、IPバックボーン上でユーザー企業に閉じたネットワークを構築するIP-VPN (Internet Protocol - Virtual Private Network)がある。

EoMPLS (Ethernet over MPLS)
    MPLS (Multiprotocol Label Switching) 技術の一つ。MPLSでは、レイヤ3 (IPレイヤ)の送信元とあて先の組み合わせが同一のトラフィックを1つのフローと見なし,フローごとに識別子(ラベル)を割り当て、このラベルを参照して中継を行う。EoMPLSの場合、レイヤ2の情報(MACアドレス)を元にラベルを割り付ける。

PPQ (Policed Priority Queuing)
    帯域を保証するために、装置内部で行うパケット処理方式のこと。ネットワークが大規模かつ高速になっても対応可能という特長を持つ。産学協同のRIC(Real Internet Consortium)プロジェクトにて開発。古河電工はプロトコルの開発・実装・検証を担当。

BGP (Border Gateway Protocol)
    ルーター・ネットワーク上での最適経路を計算するために必要な経路情報をやり取りするルータ間プロトコル(ルーティング・プロトコル)の1つ。主にインターネット・バックボーンでのプロバイダ間の経路制御などに使用される。

IPv6
    現行のインターネットプロトコルであるIPv4での主にアドレス枯渇問題に対応。IPv4の32bitアドレスに対し、IPv6は128bitに拡張されている。IETF(Internet Engineering Task Force)ワーキンググループにて策定された。

マルチキャスト
    同じデータを、あるグループに属する複数のユーザーに同時に送信する技術。通常のIP通信(ユニキャスト)と異なり、IPマルチキャストでは、ルーターがデータをコピーして複数の受信者に送出するため、サーバー負荷やネットワークのトラフィックを軽減できるという特長がある。

 

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