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古河電工の“エコ” “電線リサイクル技術”

環境・リサイクルニーズから生まれた“エコ電線”

皆さんは「エコ電線」という言葉をご存知ですか?
もちろん、読んで字のごとく“環境対応型の電線”という意味ですが、厳密には「燃焼時に人体に有害なハロゲン化水素ガスなどが発生しない素材の絶縁で構成されている電線」と定義づけられます。古河電工は、業界に先駆けて“エコ電線”の研究に着手し、環境対応型のエコマテリアル電線「エコエース」「エコビーメックス」「エコ自動車電線」を開発・製造しています。今回は、この“エコ電線”が生まれた背景や技術成果、今後の展望などについてお話ししたいと思います。

エネルギー伝送や信号伝送、自動車配線などに使われる電線は、通常、絶縁体という電気を通さない素材に覆われています。絶縁体には電線が燃焼時に“導火線”となってしまわないよう難燃剤が使われており、PVC(ポリ塩化ビニル)を主体とする従来電線では燃焼するとハロゲン化水素ガスなどを発生し、酸素を遮断して燃焼しにくくする仕組みとなっています。

しかし、ここで一つ問題が発生します。燃焼時にハロゲン化水素ガス等を発生するということは、使い終わった電線をリサイクルしづらくなることを意味します。事実、電線・ケーブルの回収品について導体材料である銅やアルミはほぼ100%再利用されているのに対して、被覆材料はこれまで全体の約40%前後しかリサイクルされず、残りは焼却または埋立て処分されてきたのです。また、PVCを使用した電線の一部には鉛系の安定剤や環境ホルモンに似た可塑剤が使用されていたものもあり、その環境負荷も課題となっていました。

ここから生まれたのが“エコ電線”という新発想です。
下の図は“エコ電線”と通常のPVCを使用した電線とのリサイクル性比較を示したものです。PVCには塩素が含まれているため、他の材料と混ざった場合や燃焼させる場合に大きな問題が発生することがお分かりでしょうか。

エコ電線とPVC電線のリサイクル性比較

そこで古河電工は、非ハロゲン系の難燃剤を用いることで、焼却時にダイオキシンやハロゲン系ガスなど有害物質を発生させない“エコ電線”の開発に着手しました。具体的にはポリオレフィンなどの絶縁物を使用し、従来の難燃剤の代わりに水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを採用しています。これらの素材は、「260゜C以上になると、脱水による吸熱反応を起こして自分の温度を下げる」という特性があるのです。

難燃電線の環境調和製品化ステップ

現在、古河電工では下の図に示すような各種のエコ電線を開発し、商品化しています。日本では各種リサイクル法や「グリーン購入法」、ヨーロッパでは「RoHS指令」、「ELV指令」などの、環境に関する法規制が徐々に施行、強化されていますので、エコ電線の需要が大幅に増加すると予想しています。それに向けてナノテクノロジーなどの新技術を加味し、種々の用途に合わせた特長ある商品展開、安価な製品を造る新技術の開発に取り組んでいます。

エコ電線の種類

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