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古河電工時報 第104号

1.3μm帯極低しきい値InAsP/InP変調ドープMQWレーザ

清水 均,熊田浩仁,山中信光,岩井則広,向原智一,粕川秋彦

概要

低しきい値で発振する波長1.3μm帯のレーザは,光加入者用光源やデータコム用のレーザアレイ素子として重要である。ガスソースMBE成長によるn型変調ドープを用いた1.3μm帯InAsP系MQW-BHレーザにおいて,室温CW駆動でしきい値電流0.9mAという非常に低い値を達成した。この値はn型変調ドープを用いた長波長帯レーザの中で最も低い値であり,ガスソースを含めたMBE成長による長波長帯レーザの中で最も低い値である。変調ドープによるしきい値電流とキャリアライフタイム両方の減少により,発振遅延時間は約30%減少した。このように,ガスソースMBE成長によるn型変調ドープを用いた1.3μm帯InAsP系歪MQWレーザは,消費電力が小さく発振遅延時間が小さいために大容量並列光インターコネクションのためのレーザアレイ用途として,非常に有望であると言える。


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