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古河電工時報 第104号

高速成形Mini-MTフェルールの開発

前野耕一,上野孝弘,椎野雅人,荒井 豊,高山一洋,末松克輝,篠田正雄,高木浩一,山田浩之,緑川 清

概要

光コネクタ部材の1つであるMini-MTフェルールを高速に成形する成形方法として,射出成形法が注目されている。Mini-MTフェルールの材料,金型,成形条件及び研磨技術を充分に検討し,従来のトランスファー成形と同等レベルの精度を有するMini-MTフェルールを開発した。開発した4心Mini-MTコネクタは,光学特性において接続損失平均0.107dB,反射減衰平均45dB以上と良好な特性を示した。信頼性評価においても,接続損失変動量が安定した特性を示した。また,2心Mini-MTフェルールを用いた2心Mini-MPOコネクタは,光学特性において接続損失平均0.18dB,反射減衰量平均45dB以上と良好であり,信頼性評価でも接続損失変動量が小さく良好であった。
このように射出成形Mini-MTフェルールの光学特性はトランスファー成形と同等であることが確認された。また,射出成形は,トランスファー成形よりも成形サイクルが短縮できるため,従来のトランスファー成形フェルールよりも低コストに製造できるという特長を有しており,今後,射出成形フェルールが普及すると思われる。


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