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古河電工時報 第107号

AlInAs選択酸化を用いたp型基板上の波長1.3μmレーザアレー

岩井則広,向原智一,井藤光正,山中信光,荒川智志,清水 均,粕川秋彦

概要

光インターコネクション等の光源に用いられる,レーザアレイ素子の低コスト化を目的とし,p型基板上へAlInAs酸化層による閉じ込め構造を有する(ACIS)レーザを世界で初めて作製した。まずはじめに,ACISレーザの作製において重要となる,AlInAs被酸化層の酸化条件の検討を行った。その結果,酸化温度500℃,AlInAs層の厚さ100nm,Al組成0.48が最適値であることがわかった。また,本技術を適用し,実際にp型基板上へACISレーザの作製を行った結果,しきい値電流4.0mA,スロープ効率0.6W/Aという良好な初期特性が得られた。また,長期信頼性試験においても10,000時間までの安定した動作を確認した。更に,22チャンネルのレーザアレイ素子を作製し,しきい値電流3.98mA標準偏差0.42mAという良好な均一性が得られた。これらの結果から,ACISレーザは光インターコネクション用の光源として有望であることが示された。


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