相曽景一，田代至男，鈴木恒夫，八木 健
概要
近年の波長分割多重（WDM）伝送システムにおける大容量化の進行に伴い，エルビウム（Er）添加光ファイバ増幅器（EDFA）に対してより高い光出力が求められている。出力レベルの増大によりEDFA内でも4光波混合（FWM）や相互位相変調（XPM）等の非線形効果による光信号の波形歪（ひず）みが顕在化してきている。これまでEr添加光ファイバ（EDF）におけるファイバパラメータは増幅効率の向上の観点から最適化が行われきたが，増幅効率重視の設計では逆に非線形性は高くなってしまう。このことがEDFにおける低非線形化を困難にしていた。今回，Er，Yb（イットリビウム）共添加ファイバ（EYD）を開発し，増幅効率を低下させることなく低非線形化の実現に成功した。これを1480nmレーザーダイオード（LD）で励起することにより，低非線形性と高出力特性とを両立させたEr，Yb共添加光ファイバ増幅器（EYDFA）を実現した。
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