池田 宏，吉田 孝，三村一男
概要
降雨時に発生する金属屋根面からの雨音騒音を，朝暘武道館（山形県鶴岡市）において現地測定した。実測対象場所は，しずかエースを貼合した制振屋根仕様の大武道場と，制振処理を施さない従来屋根仕様の遠的射場の二箇所で，降雨量や周波数にも依存するが，同じ降雨量で両者を比較すると，制振タイプが非制振タイプよりも約3 dB程度の騒音低減効果が確認できた。更に，降雨量の増加による騒音レベル上昇は顕著で，おおむね降雨量が倍増すれば，騒音レベルは5 dB程度上昇することが分かった。これら結果より，降雨時の大空間における室内音響を，面音源からの伝搬計算を用いて予測し，実測値と比較検討した。
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