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古河電工時報 第109号

耐熱3層絶縁電線“TEX-F”の開発

小林 勇,森 邦彦,千田尚之,東浦 厚,石井 禎,田場 淳

概要

スイッチング電源のトランスの更なる小型化と高性能化を可能とする高耐熱3層絶縁電線TEX-Fを開発した。耐熱クラスは従来のTEX-EがE種120℃に対し,TEX-FはF種155℃である。導体サイズ範囲,皮膜厚等は従来タイプのTEX-Eと同様で0.2mm~1.0mmの広いサイズ範囲と3層で100 μm(1層約33 μm)の薄肉絶縁での製造を可能とした。また安全規格もTEX-Eと同じくIEC60950に適合し,各国の認定も取得した。 更にTEX-FはTEX-Eにはない高周波V-t特性に優れているという特長を付与させた。これによりトランスに過電圧がかかった場合に発生するコロナ放電に対し,長時間耐えることができるのでトランスの信頼性を高めることができる。


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