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古河電工時報 第110号

シリカハイブリッドポリアミド-イミド樹脂とその絶縁への応用

目崎正和,立松義伯,合田秀樹

概要

ポリアミド-イミド樹脂(以下PAIと略)は,比較的高い耐熱性と良好な耐環境性を有していることから,絶縁材料などに広く利用されている。

本検討では,無水トリメリット酸とジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネートから合成した芳香族PAIの基本骨格にシロキサンを導入することによって,新規なシラン変性PAIを合成した。このシラン変性PAIワニスをフィルム化あるいはエナメル線とすることで,シリカハイブリッドPAIとした。このPAIは,シリカの導入量によって弾性率が向上していること,弾性率の向上による破断伸びの低下が見られないこと,多湿状態での含水率が大幅に低下していることがわかった。

本報告では,このシリカハイブリッドPAIを絶縁皮膜として使用したエナメル線及びフィルムに関しての特性について詳述し,今後適用可能な用途に関して討論する。


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