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古河電工時報 第110号

半導体製造用帯電防止テープの開発

盛島泰正,石渡伸一,丸山弘光,宮城秀文,加納義久,青井恒夫

概要

半導体製品の小型化,高性能化に伴い,高性能半導体製品ほど静電気耐性が低下する傾向にあることから,生産工程での静電気対策が重要な課題となっている。クリーンルーム内で使用される半導体テープには,高い信頼性(低汚染性,長期安定性)とその粘着特性(強粘着性とUV照射後の易剥離性)を維持しつつ高い帯電防止性能を有することが求められている。

通常の粘着テープでは,剥離フィルムからの剥離過程でも数kV~10kV程度の帯電圧を生じ工程時間内の減衰も僅かであることから,テープに接する半導体製品に誘導電位を生じさせて静電気耐性の低い高性能デバイスを破壊しやすいことが懸念されている。開発された帯電防止テープは,スタティックオネストメーターの評価で0.01kV以下の帯電圧と1秒以下の半減期を実現し,優れた帯電防止性能と粘着特性を有することが確認されている。


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