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古河電工時報 第111号

架橋ポリエチレンの熱可塑化リサイクル技

徳田 繁,堀川佐奈栄,根岸邦夫,植杉賢司,蛭川 寛

概要

架橋ポリエチレンは優れた電気特性と耐熱性を有していることから,電線・ケーブル被覆材を中心に幅広く使用されている材料である。しかし,架橋による三次元網目構造をとっているために再度溶融させて成形加工することができず,廃材として排出されたXLPEのほとんどが焼却(燃料)や埋立処分されているのが現状である。今回,XLPEに適切な熱とせん断を加えることで分子量を低下させ,再成形が可能なレベルにまで熱可塑化した再生材を得る技術を開発し,得られた再生材の物性と特性評価を行った。再生材に残存する架橋部分は1~40%程度,メルトフローレートは0.1~30g/10minの範囲であり,化学的な構造は元材料とほぼ同一であるため,通常の成形加工機によって各種用途へリサイクル利用が可能である。


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