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古河電工時報 第112号

インバータ機器用エナメル線の開発

小比賀亮介,石井 禎,立松義伯,長田克巳

概要

近年,電気機器や産業用モータは,省エネルギーの推進および小型高性能化に伴い,インバータ制御によって使用される傾向にある。しかしながら,インバータ化による過大なサージ電圧がモータ絶縁システムに対して悪影響を及ぼすことが指摘されている。巻線に関しても例外ではなく,このようなサージ電圧下に曝された場合,線間に十分な絶縁性と沿面距離がないと,コロナ放電によって絶縁層の劣化が促進されるため,従来よりもインバータサージ特性に優れた巻線が要求されている。さらに,EV(電気自動車),EHV(ハイブリッド自動車)に使用される駆動モ-タに関しても,モータ設計によっては同様の現象が見られ,インバータ機器用に対応した巻線が望まれている。今回,我々はこれらの要求に応えるために,インバータサージ特性の優れた電線の開発を行った。本報告では,高周波課電時の寿命を従来以上に向上させた電線の特性について述べる。


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