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古河電工時報 第115号

Al-Mg-Si系合金の曲げ加工性に及ぼすミクロ組織の影響

日比野旭,村松俊樹

概要

車体軽量化のために,塗装焼付過程において時効硬化するAl-Mg-Si系合金は自動車のパネルとして使われている。アウタパネルはインナパネルとヘム加工されるため,ヘミング時の耐割れ性が重要である。
本研究はヘム曲げ性に及ぼすSiとFe含有量の影響を調査した。これらの合金はSiとFe含有量の増加に伴ってその曲げ性が低下する。曲げ性と第2相粒子のサイズ分布との関係が明らかである。曲げ試験で発生する試料表面の小さい亀裂は第2相粒子とマトリックスとの界面から現れる。表面の複数の結晶粒を横切る初期亀裂ラインの近傍に多くの粒子の存在が確認できる。粒内割れ形成と伝播は曲げ割れ発生のメカニズムにおいて重要な役割を果たしている。


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