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古河電工時報 第121号

1THzビート信号光を発生する光位相同期ループの開発

高坂繁弘、小関泰之、並木周、坂野操、味村裕

概要

大容量通信を支えるため光通信の高速化が進んでおり, 将来の160Gbit/sを越える通信速度においては高速な信号処理が可能である全光信号処理技術の実現が期待されている。そこで我々は信号処理に不可欠であるクロック信号光源として, 1THzと高速なビート信号光を発生することができる光位相同期ループ(optical phase-locked loop:OPLL)を開発した。本OPLL は, ビート光源と全光位相比較器により構成され, 簡素な構成を実現するためにビート光源には2台の3電極分布帰還型半導体レーザを用い, 全光位相比較器としてシリコン雪崩フォトダイオード中の二光子吸収効果を用いた。繰り返し周波数40GHzの光パルス列に対する同期特性を測定した結果, 本OPLL が160GHzビート信号光と1THzビート信号光をそれぞれ126fs(0.016rad2)と28fs(0.03rad2)と低いタイミングジッタで同期できることを確認した。


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