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古河電工時報 第121号

選択励振法による長距離伝送路の特性改善

今村勝徳、武笠和則、杉崎隆一、八木健

概要

各種長距離伝送路に関して,選択励振(restrict mode excitation:RME)法を用いた特性改善の検討を実施した結果,次の成果を得た。(1)MDFの後段ファイバであるN-MDFにおいて,低分散スロープ特性を維持したままAeffを50μm2以上に拡大することに成功し,伝送路の等価Aeffを74μm2へと拡大することができた。(2)海底NZ-DSFにおいて,分散スロープを-0.009ps/nm2/kmとしながらAeffを50μm2以上に拡大することに成功し,分散等化スパン(SMF)と組み合わせた伝送路において,端局DCFを追加せずとも,超40Gb/s-WDM伝送に対応しうる分散フラット特性を実現することができた。(3)陸上NZ-DSFにおいて,65μm2の大Aeff特性と0.02ps/nm2/kmの超低分散スロープ特性を同時に実現し,将来の広帯域WDM伝送に適した特性を得ることができた。また,高次モードの影響の有無について検証を行ない,パルス光伝搬実験並びにBER測定により,問題のないことが確認された。


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