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低炭素社会を実現する スマートグリッド

おもしろ「技術ワールド」

3F

社会的取り組みが必要な省エネルギー対策

地球温暖化防止のために、わたしにできること

「使わない電気を消す」、「エアコンを省エネ設定にする」、「近所の買い物はクルマを使わず自転車で行く」、・・・。いくつか頭に浮かびます。しかし、インターネットやスマートフォンが普及し、情報化社会が進む中で、エネルギー消費量は増え続けています。電力使用量の指標となるIT機器7品目(注1)のエネルギー消費量は2010年時点で約760億kWh/年ですが、2025年には約2倍の1500億kWh/年に増加するとの試算もあるほどです。

私たち個人においては、エネルギーの無駄遣いを如何にして減らすかが重要な視点といえます。

(注1)IT機器7品目:スマートフォン、PC/タブレット、サーバ、ストレージ、 ネットワーク機器(ルータ、スイッチ)、テレビ、ディスプレイ

使用電力量増加対策の切り札

世界を見渡すと、BRICS(ブリックス)(注2)など経済が急激に発展している地域を中心にnon-OECD諸国(注3)のエネルギー需要は大幅に伸びています。先進諸国ではエネルギー使用量を抑える取り組みがなされていますが、世界のエネルギー消費は今後も増加することが予測されています。

IEA(注4)では世界の電力需要が2011年から2035年にかけて、毎年1.2%ずつ増加すると見込んでおり、2035年の需要量は、2011年の1.3倍になると予測しています(下図参照)。 未来のために個人でできることの積み重ねだけでなく、国としてエネルギーの需要と供給のバランスをとり、効率的に活用することが求められているのです。その切り札がスマートグリッドです。

さらにコミュニティ内の電力網と通信網を高機能に連携する"スマートコミュニティ"という考え方が提唱され、実現に向けて取り組む自治体も現れてきています。

スマートコミュニティ化により、各個人が省エネに取り組みやすくなり、地域全体で大きな成果を生み出すことが期待できます。

世界の長期電力量需要見通し
世界の一次エネルギー需要(推移と予測) 世界の一次エネルギー需要(推移と予測)

(出所:World Energy Outlook 2013(IEA))

(注2)BRICS:経済発展が著しいブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字を合わせた5ヶ国の総称

(注3)non-OECD:OECD(「Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構」に加盟していない国。OECD加盟国は先進30ヶ国となっています。BRICsはnon-OECDです。

(注4)IEA :International Energy Agency(国際エネルギー機関)

ICT(情報通信技術)で省エネ

常に変化する電力の需要と供給をICTによってコントロールすることにより、無駄なく安定した電力の活用を可能にします。

例えば、

  • コントロールセンターが電力の使用状態をリアルタイムに把握する。
    →急激な需要の増加にもきめ細やかに対応できるようになります。    
    盛夏の午後など、各家庭やビル、工場などで一斉に冷房を強くすると電力使用量は大きなピークを作るようになります。その兆候を捉え、発電量を増やしたり、メディアを通じて冷房温度を控えめにするよう呼びかけたりしながら、電力供給が破綻しないように対処することができます。
  • マクロな視点とミクロな視点で複合的に電力需要を監視する。
    →電力必要量の予測精度を上げて、効率的な電力供給を実現します。
  • コントロールセンターが各家庭の電気メータと通信して電気使用量を把握する。
    →人が巡回する必要がなくなります。

このように電力網とICTの融合により、電力供給の安定化、省力化が可能になるとともに、利用者が自分の生活スタイルに合わせて電気の購入先を選択したり、自家発電した電気の余剰分を販売するなど、相互にメリットを享受することができます。

低炭素化社会の実現へ

太陽光発電 風力発電
再生可能エネルギーとして供給量の拡大が期待される太陽光発電や風力発電

送電線では送電する電気の一部が熱として失われます。この損失を減らすことで電気の使用効率は飛躍的にアップします。これを実現するのが超電導ケーブルや新しいデバイスです。このように通信との融合だけでなく、送電や配電においても機能や性能、信頼性を高めることにより「無駄を減らし、省エネを実現する」技術の開発が進められています。 さらに再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電、バイオマス等再生可能な資源によるエネルギー)のFIT(固定価格買い取り制度)(注5) 導入等による利用促進や次世代自動車の充電設備の普及など、低炭素社会の実現に向けた取り組みが始まっています。


(注5)FIT:Feed-in Tariff (固定価格買取制度)
再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、一定価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた制度。     
再生可能エネルギーの普及が進むと期待されています。

世界的に進展するスマートグリッドプロジェクト

米国ではDOE(エネルギー省)(注6) が中心となって、スマートグリッドプロジェクトやグリーン電力ネットワークインテグレーション等エネルギー関連のプロジェクトを推進しています。

ヨーロッパでは、2013年にFP7プログラム(注7) が終了し、2014年からHorizon2020(注8)がスタートしています。スマートグリッドもこの中で推進され、国際連携プロジェクトも多く実施されています。中国やインドなど、non-OECD国においても、スマートグリッドに関する研究が進められるようになってきました。

日本の電力供給体制を見てみますと、世界的に見てもレベルが高く、優れた電力ネットワークが構築されていますが、効率や信頼性をさらに高めるために経済産業省やNEDOが中心となって、スマートグリッドプロジェクトを推進しています。また日本の一次エネルギーは原油や石炭、LNG(液化天然ガス)など化石燃料系原料の比率が依然高く(下図参照)、その大半を輸入に頼っています。技術的なブレイクスルーによる再生可能エネルギーの供給拡大が望まれています。

日本の一次エネルギー原料比率
日本のエネルギー供給量推移(一次エネルギー源別) 世界の一次エネルギー需要(推移と予測)

(出所:エネルギー白書2013(資源エネルギー庁))

(注6)DOE:Department of Energy(米国エネルギー省)

(注7)FP7:Framework Program
EUを中心として進めている全分野の研究・技術開発プログラム。7年を区切りとしている。
FP7は2007年から2013年。

(注8)Horizon 2020:旧FP8(2014年から2020年の研究・技術開発プログラム)

電力供給や情報通信を根幹で支える技術を提供

古河電工グループは電力伝送や情報通信を中心に、社会のインフラストラクチャー(生活基盤)構築に携わってきた歴史があり、ハードウェアとソフトウェアの両面で技術的に高いポテンシャルを持っています。送電損失を大幅に少なくする超電導ケーブルや半導体デバイス、新エネルギーの安定した供給に寄与する蓄電池(二次電池)等のソリューション開発を推進しており、スマートグリッドの実現に大きく貢献いたします。

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3F おもしろ「技術ワールド」
  • 01 放熱技術
  • 02 超電導ケーブル
  • 03 次世代自動車
  • 04 スマートグリッド
  • 05 大容量光通信技術
2F 製品ができるまで
1F 技術の系譜

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