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安心をつくる大容量光通信(新世代通信ネットワーク)

おもしろ「技術ワールド」

3F

拡大する通信インフラの活用方法

インターネットの社会基盤化

とても身近になったインターネット。
日常のちょっとした発見や思いつきまでもがインターネットを駆け巡り、地球の裏側でその情報をリアルタイムに共有している人がいたりします。 電車の中で映画を見る、作成中の書類を出先の空き時間で仕上げて提出する、等々データを持ち歩くことなく、したいことができるのも"あたりまえ"になりつつあります。
こんなに便利で楽しいインターネットが手軽に楽しめたら手放せませんよね。
しかし、ここにたどり着くまでに、通信の世界ではたくさんの技術的な発見とブレイクスルーを繰り返してきました。
コンピュータが汎用機からパーソナル化した1980年代。ブロードバンドの普及でパソコン通信が一般化し、情報通信量が急上昇した1990年代中盤~2000年代。そしてモバイル通信環境の整備に伴って携帯電話が普及し、パソコン機能との融合によるスマホの普及によって、いつでも、どこでも、誰でも情報を発信し、受信することの垣根が限りなく低くなりました。
その一人ひとりの要求を遅滞することなく実現しているのがICT(情報通信技術 / Information and Communication Technology)です。 ICTがこの20年ほどで、ドッグイヤー(注1)どころではないマウスイヤー(注2)の進歩を遂げたことで、インターネットは社会インフラと言われるほどに必要不可欠なものとなったのです。

(注1)ドッグイヤー:人間の7倍の速さで成長する犬にちなんで、変化の激しいことを例えた言葉。
(注2)マウスイヤー:ドッグイヤーよりさらに速い変化や革新が継続的に行われることに対して、犬より成長の速いねずみに例えた言葉

情報通信技術の発達がもたらす恩恵とは?

情報通信は人と人だけでなく、人と物、物と物をつなぎます。それは個人利用の範疇を越えて、快適な社会、安全な地域の実現を支えています。例えば、

  • 電力使用量のリアルタイム管理 →省エネと発電量最適化
  • 交通情報のリアルタイム処理 →道路渋滞緩和
  • 災害の予兆を検知し、災害発生防止や早期避難誘導、被害の最小化などの実現 →安全な社会
  • ビッグデータの収集と解析→災害時のパニック回避、嗜好トレンドの把握による市場の活性化
  • モバイル機器で戸締りや家庭の状況を確認 →安全・安心な社会
  • 映像と通信技術を融合して学びたい時に学びたい内容を選んで勉強できるe-learningシステム →新しい教育社会
  • 病院のオンライン化による高度な医療技術の共有化→医療水準の平準化の実現
  • 地域ネットワークによるバーチャルな往診→医師不足の緩和
  • デジタルテレビで遠くに住む孫と会話ができる→お年寄りに優しい社会
  • オンラインショッピングや中古品の売買等→時間やお金を節約できる便利な社会

今後、もっとたくさんのアイデアが実現することでしょう。

増え続ける通信トラフィックを支えるソリューション

スマートフォンなどのモバイルデバイスの普及によるワイヤレス通信網の拡大や、クラウドコンピューティング、動画配信、ソーシャルネットワークの普及などにより、通信トラフィックが急激に増加し続けています。

日本の通信量は、前年比で30%以上増加しており、世界の通信量は80%も増加していると推計されています。シスコ・システムズは、全世界のモバイル・データ・トラフィックが2013年から2018年の5年間で約11倍に増加すると予測しています。

自動車の図

出典:我が国のインターネットにおけるトラヒック総量の把握 総務省2013年8月

このような高度情報化社会を維持するためには、基幹網(都市間通信)からメトロ(都市内通信)、アクセス網(ユーザ側の末端回線)、さらにサーバやルータに至るネットワーク全体の超高速かつ大容量伝送を実現する必要があります。 そのためには、光ファイバケーブルや光通信システム等の幹線から、通信のための光部品や端末機器に至る、全体最適なソリューションの提供が望まれています。

新世代ネットワーク技術

増大するトラフィック量や消費電力、サイバー攻撃に対するセキュリティ面での脅威、災害時の脆弱性等が現在のネットワークの課題といわれています。このような課題を克服するために新世代ネットワークの技術開発や標準化が推進されています。

増え続ける通信量に対応するための方策としては、下記のようなアプローチをしています。

  1. ① 1本の光ファイバ内を伝送させる光の数(波長数)を増やす
  2. ② 1つの波長で伝送できる容量を増やす(伝送速度の向上)

光通信を車の移動に例えるなら下図のようになります。

交通量が増えて渋滞発生

車線を増やす(①1本の光ファイバ内を伝送させる光の数(波長数)を増やす)

車線を増やすのも限界(入射光の波長数を増やすのも限界)

車の速度を上げる(②伝送速度を上げる)

高性能な車(レーシングカー)が必要

光デジタルコヒーレント伝送

1本の光ファイバに4波長の光を通すことができれば伝送できる情報量は4倍になります。 単位時間あたりに伝送できる信号量を4倍に増やせば、情報量も4倍になります。 すなわち、1本の光ファイバに4波長の光を通し、各波長の信号伝送密度を4倍にできれば、同じ1本の光ファイバで16倍の情報を伝送できることになります。この1つの波長で伝送できる容量を増やす(伝送速度を上げる)技術として注目されているのが、光デジタルコヒーレント伝送技術です。

光コヒーレント伝送とは位相や振幅の関係性が高精度に保たれる2つの光を干渉させることで位相や振幅をコントロールして信号を伝送したり、受信したりする技術です。 現在では100Gbps (注3)の大容量伝送システムの導入が世界中で本格的に進められています。
さらに超高速400Gbps光デジタルコヒーレント伝送の実現に向けた技術開発や実証実験が進められています。方向性としては位相変調方式の高効率化が有力視されており、16QAM (注4)多値変調技術、ナイキストフィルタ技術(注5)、などが、検討されています。

(注3)100Gbpsは、DVD1枚(4.7ギガバイト)のデータを約0.4秒で伝送する速度です。

(注4)16QAM(quadrature amplitude modulation):
デジタル変調方式の一つ。2つの直行する位相と4段階の振幅の変調を組み合わせて16値のシンボルを作り、一度に4ビットの情報を伝送することが可能。 振幅の識別を細分化することで64QAM(6ビット)や256QAM(8ビット)など、さらに高密度化する技術も検討されています。

(注5)ナイキストフィルタ技術:
周波数の利用効率を上げるため高密度に波長多重をする技術です。 従来は隣り合うパルス(信号)の裾が重なることで伝送中に識別が難しくなるため、隣り合うパルスの間隔を広くせざるを得ませんでした。しかし、本技術では隣り合うパルスの裾が重なって伝送されても情報を正確に識別することが出来るため、信号周波数を詰めて利用することが可能となります。

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3F おもしろ「技術ワールド」
  • 01 放熱技術
  • 02 超電導ケーブル
  • 03 次世代自動車
  • 04 スマートグリッド
  • 05 大容量光通信技術
2F 製品ができるまで
1F 技術の系譜

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