3.設定方法がわからない

    (全般)
    現在設定されている内容を確認するには?

    MUCHOにtelnetかターミナルソフトでログイン後,「#」が出た状態でdisplayコマンドを実行すると,設定内容の一覧が表示されます。
    画面がスクロールしまった場合は,moreコマンドを使用してと画面表示のサスペンド(MORE表示)を[行なう/行なわない]をonにしてください。
    #more on
    #display
    ・・・・・
    ・・・・・
    ・・・・・
    - MORE -
    ここでspaceまたはEnterキーを入力すると次の一画面が表示され,qを入力すると画面表示を終了します(#が表示されます)。

    (通信)
    CHAP/PAPの設定変更はどこで実施するか?

    デフォルト設定では,MUCHOの発呼時はCHAPまたはPAPのどちらでも認証を受け付け, あらかじめ設定してあるホスト名とパスワードの組をCHAPまたはPAPでWANの接続相手に返します。 なおMUCHOの着信時にCHAP/PAPのいずれを使用するかは,各接続相手毎に設定可能です。
    MUCHOが認証をする場合とされる場合の詳細に関しては,
    こちらをご覧下さい。

    Win95を使用した環境で,何もしていないのに回線が接続されてしまうのですが? 

    Win95でマイクロソフトネットワーク(Microsoft Network)を使用する環境では,NetBIOSがDNSを参照するときのパケットで回線を接続してしまいます。これを回避するには以下の3つの方法があります。環境に合わせて設定して下さい。

    解決策1:
    Win95でNetBIOS over TCP/IP(Microsoft network)を使用しない。

    • 方法1:
      「コントロールパネル」→「ネットワーク」→「TCP/IPのプロパティ」 の中で,「バインド」という設定項目があり,その中の「Microsoft ネットワーククライアント」の指定を止める(チェックボックスで チェックしない)。
      ただし,この設定ではローカル環境でNetBIOS over TCP/IP (Microsoft network)の機能は使用できなくなります。

    解決策2:
    Win95でDNSを使用しない設定とする。

    • 方法2:
      「コントロールパネル」→「ネットワーク」→「TCP/IPのプロパティ」の中の「DNS設定」で「DNSを使わない」を選択します。同様に,「IPアドレス」で「IPアドレスを自動的に取得」を選択します。
      この場合,MUCHOのDHCPサーバ機能(MUCHO-STのみサポート)を使用 してDNSサーバのアドレスをWin95に通知すれば,この設定でもWin95は 問題なくDNSサーバと通信できます。

    解決策3:
    MUCHOでNETBIOSのDNSパケットをフィルタリングしてしまう。

    • 方法3:
      MUCHOのコンフィグレーションモードで次のように設定変更して下さい。 (DNSへの通常のアクセスはフィルタリングされませんので通常の WWW等の接続は問題なくできます。)
      設定ユーティリティで設定した場合は,あらかじめ,このフィルタリングがデフォルトで「使用する」になっています。(ただし,MUCHO-ST/PSの場合ユーティリティV02.06以降からの対応です。それ以前のバージョンで設定した場合は,拡張設定のフィルタリング設定[遮断]を行って下さい)
      MUCHO-ST
      Login password:  ←ログインパスワードを入力
      #
      #
      #conf
      Configuration password:  ←コンフィグレーションパスワードを入力
      conf#
      conf#iprouting filtering=on                    filter機能をONにします
      conf#ipf -f add dst=0.0.0.0,0.0.0.0 src=0.0.0.0,0.0.0.0
                                    中継用フィルタテーブルで
                                    全データの中継を許可します
      conf#ipf -f                                             確認します
      1:all  full
       src:0.0.0.0  0.0.0.0      0  65535   recv:lan,hsd,isdn1,isdn2
       dst:0.0.0.0  0.0.0.0      0  65535   send:lan,hsd,isdn1,isdn2
      conf#ipf -d add dst=0.0.0.0,0.0.0.0 src=0.0.0.0,0.0.0.0 srcport=137,139 prot=udp                                                                              
                                    廃棄用フィルタテーブルで
                                    ソースポートが137〜139の範囲のUDPデータ
                                    を廃棄します
      conf#ipf -d                                             確認します
      1:udp  full
       src:0.0.0.0  0.0.0.0    137    139   recv:lan,hsd,isdn1,isdn2
       dst:0.0.0.0  0.0.0.0      0  65535   send:lan,hsd,isdn1,isdn2
      conf#exit
      configuration modified. save OK ? (y/n): y
      please reset#r
      Do you want to continue (y/n)?: y
      

    RIP制御関連の設定がGUIに見あたらないが?

    コマンドにて設定になります。なおデフォルトはLAN側はRIP送受信ともON,WAN側はISDN・専用線を選択した場合は送受信ともOFF,フレームリレーを選択した場合は送受信ともONです。

    MUCHOの設定を工場出荷設定に戻す(初期化する)にはどうすればいいですか?

    【設定スイッチなどでハード的に初期化する方法】

    MUCHO-E/EX/EV

    装置前面の操作スイッチ「←発歴」ボタンを押しながら電源を立ち上げることによって,設定を初期化することができます。下記の手順にしたがって正しく操作してください。
    操作スイッチによる初期化手順;
    1. 装置に電池がセットされている場合はそれを抜く
    2. 装置の電源スイッチをOFFにする
    3. 装置前面の「←発歴」ボタンを押しながら,電源スイッチをONにする
    4. 液晶ディスプレイに「デフォルト リセット シュウリョウ」と出るまでボタンを押しつづける(約50〜60秒かかります)。この時前面のランプがすべて点灯したことを確認する
    5. 再度,装置の電源スイッチをOFFにする
    6. 装置の電源スイッチをONにする

    MUCHO-TL/TL-DSU

    装置底面の設定スイッチ「4」をONにして電源をOFF/ONし,再度スイッチ「4」をOFFにして電源をOFF/ONすることによって,設定を初期化することができます。下記の手順にしたがって正しく操作してください。
    ディップスイッチによる初期化の手順;
    1. 装置に電池がセットされている場合はそれを抜く
    2. 装置の電源ケーブルをコンセントから抜く
    3. 初期化スイッチ4番をONにする
    4. 装置の電源ケーブルをコンセントに差し込む
    5. 装置前面のランプがすべて点灯しつづけるまで待つ
      (40秒から60秒かかります)
    6. 装置の電源ケーブルをコンセントから抜く
    7. 初期化スイッチ4番をOFFにする
    8. 装置の電源ケーブルをコンセントに差し込む
    9. 装置から電池を抜いていた時はそれをセットする

    MUCHO-ST/FR/PS
    ハード的には初期化できません。

    【コマンドでリセットする場合】

    MUCHO-E/EX/EV
    ターミナルソフト(コンソールポート)かtelnetにてMUCHOにログインし,以下のコマンドを使用して設定(構成定義情報)を工場出荷設定に戻すことができます。
    #reset -d
    Configuration password:******** ←エコーバックされません
    Do you want to continue (y/n)?: y
    

    注意事項:

    1. 「reset -d」とした場合,ログインパスワード,コンフィグレーションパスワードもクリアされます。コンフィグレーションパスワードが設定されていない場合は,「not yet password」と表示されますので,まずコンフィグレーションパスワードを設定してください。
    2. 「reset -d」実行後は,MUCHOのIPアドレスが192.52.150.1,DHCPサーバ機能ONとなります。

    MUCHO-ST/TL/TL-DSU/FR/PS
    ターミナルソフト(コンソールポート)かtelnetにてMUCHOにログインし,以下のコマンドを使用して設定(構成定義情報)を工場出荷設定に戻すことができます。
    #reset -d
    Do you want to continue (y/n)?: y
    

    注意事項:

    1. 「reset -d」とした場合は,ログインパスワード,コンフィグレーションパスワードは工場出荷時の状態には戻りません。
    2. 「reset -d」実行後は,MUCHOのIPアドレスが192.52.150.1,DHCPサーバ機能ONとなります。

    補足1: パスワードを工場出荷時に戻す場合は以下の様にします。

    #password            ←ログインパスワードを変更する。
    old password:***        ←設定されていない場合は聞いてきません。
    new password:         ←リターンを入力。
    retype new password:  ←再度リターンを入力。
    #
    #password -c            ←コンフィグレーションパスワードを変更する。
    old password:***        ←設定されていない場合は聞いてきません。
    new password:         ←リターンを入力。
    retype new password:  ←再度リターンを入力。
    #
    

    補足2: 「reset -d」実行,かつ,パスワードなし(補足1)の場合,設定ユーティリティの10Base-T転送時に「初期インストール」をチェックしてください。

    通信を終了してからしばらくたたないとISDN回線が切断されないのですが?

    MUCHOには,ISDN回線の無通信監視タイマが60秒(工場出荷設定値)で設定されています。
    よって,ISDN回線側でのデータの送受信が無くなってから60秒後に回線を切断します。
    この無通信監視タイマは0〜3600秒の間で設定変更可能です。   

    変更方法:

    ●WEBブラウザ(MUCHO-E/EX/EV)で変更
    「ルータの便利な設定」→「ISDN回線接続先の登録」→「接続時の無通信監視: しない する(無通信が□秒続くと回線を切る) 」で変更します。

    ●設定ユーティリティ(MUCHO-ST/TL/TL-DSU/FR/PS)で変更
    (MUCHO-ST/PSの場合はV02.06以降,MUCHO-TL/TL-DSUの場合は初版で対応)

    「拡張設定」→「ISDN関連の設定」→「ISDNその他」で変更します。

    ●コマンドで変更
    MUCHOのコンフィグレーションモードで次のように設定変更します。

    conf#isdn -1 idletimer=120 ←ISDN#1を切断タイマを120秒に設定しました。
                                 (設定範囲は0〜3600秒です)
    

    設定変更時の注意事項:

    • 無通信監視タイマに値0を設定(idletimer=0)した場合は,無通信監視を行なわない事を意味し,自動では回線切断されません。
      この場合,回線切断はtelnetまたはコンソール(RS-232C経由)でMUCHOにログインし「disconnect」コマンドを実行して下さい。
    • idletimer=1 等の短い時間を設定すると,中継データの発生の仕方によっては回線の接続/切断が頻繁に発生し,課金が高くつく事もあります。

    CHAP/PAP認証でMUCHOが認証する場合とMUCHOが認証される場合の設定の違いがよくわかりません。

    MUCHOが,PPP認証をするのか/されるのかによって設定する項目が異なります。
    MUCHOが認証をされる場合は,hostnameコマンドにより,認証されるIDとパスワードを設定します。ユーティリティの場合は,「ISDN回線の設定」で「PPP認証を使用する」として設定します。
    MUCHOが認証をする場合は,まず,isdnコマンドにより認証を行うかどうかを設定し,targetコマンドにより接続相手毎に認証する方法(CHAPもしくはPAP)と,認証IDとパスワードを設定します。ユーティリティの場合は,拡張設定の「ISDN関連の設定」の「ISDN接続相手の設定」で,着信時の認証方法とパスワードを入力します。(発信時の認証の設定はユーティリティではできません)
    おのおののコマンドの説明は,下記をご覧ください。

    機種名
    MUCHO-E/EX/EV
    MUCHO-ST/PS
    MUCHO-TL/TL-DSU
    コマンド名
    hostname hostname hostname
    isdn isdn isdn
    target target target

    では,どういう時にMUCHOが認証するのか/認証されるのでしょうか。
    基本的には,MUCHOから発信する場合MUCHOは相手から認証され,MUCHOが着信する場合MUCHOは相手に対して認証を行います。(ただしMUCHOでは発信しながら認証をすることも可能です)

    CHAP/PAP

    CHAP/PAP

    データ圧縮にいろいろオプションがあり,接続相手によって変更すると思うのですが,Cisco社製品やAscend社製品とつなぐ時,どのパラメータを使えばいいのですか?

    MUCHO-STではV02.09以降,MUCHO-TL/TL-DSUではV01.17以降のファームウェアで,データ圧縮の方式(PPPプロトコルフィールドの圧縮を行う/行わない)を選択できるようになりました。PPPプロトコルフィールドの圧縮を行わないに設定すると,Ascend社の圧縮方式Stac-9とデータ圧縮通信が可能となります。
    以下に,MUCHOと接続する機器によってどのパラメータを利用すればよいかを示します。

    MUCHO-ST(V02.09〜)もしくは
    MUCHO-TL/TL-DSU(V01.17〜)
    rfc
    other
    pfc nopfc
    Cisco社製品 IOS 11.1以前
    ×
    ×
    IOS 11.2以前
    ×
    Ascend社製品 5.0A 以前
    ×
    ×
    5.1A 以降
    ×
    ×
    MUCHO-ST(V02.06以前)もしくは
    MUCHO-TL(V01.15以前)
    rfc
    ×
    other
    ×
    ×
    INFONET RXシリーズ rfc
    ×
    other
    ×
    ×
    INFONET 3700シリーズ
    ×

    (注釈)
    rfc :RFC1974準拠に従った圧縮が行われます。
    other :RFC1974に準拠していない一部の圧縮(V01.09以前のファームウエアでの実裝内容と同じ)に対応します。
    pfc :PPPプロトコルフィールドの圧縮を行います。
    nopfc :PPPプロトコルフィールドの圧縮を行いません。

    MUCHO-FRのコマンドはそのままMUCHO-EX/EVでも利用できますか。

    はい,そのままご利用頂けます。

    MUCHO-EX/EVはWEB設定画面でフレームリレーのWAN Numberedの設定ができないのですか。

    残念ながら,WAN Numberedの構成の設定はWEB設定画面ではできません。コマンドによる設定になります。

    (設定ユーティリティ;MUCHO-TL/ST/PS/TL-DSU)

    設定ユーティリティでは設定できない項目があると聞いたのですが,具体的には何ですか?

    バージョンによって内容は多少異なります。現在の最新のユーティリティ(MUCHO-ST/PSはV02.06,MUCHO-TL/TL-DSUはV01.04)で設定できない項目は以下の通りです。(なお,MUCHO-FRには設定ユーティリティは用意されておりません)

    • wan:dual, lsp
    • datalink:全項目
    • dhcpserver:sendarpnum, arptimeout, sendarpcount, allocateaddr, allocatewidth
    • interface:remote(, subnetmask)
    • iprouting:proxyarp, rip, ifaccept, ifpropagate
    • isdn:congestiontimer, retrytimes, rcvidletimer
    • loadsplit:congestiontimer, lsplitcheckintrval
    • rtcontrol:全項目
    • ifaccept:全項目
    • ifpropagate:全項目
    • ipfiltering:half
    • ipripstatic:nexthop=
    • target:speed=piafs, cbmode, cbmethod, cbdeny, cbwaittimer, cbdelaytimer, host
    • hostname:最大登録件数4件中1件のみ設定可能
    • iptarget:全項目
    • targetinterface:全項目
    • manager:modeのトラップ以外
    • nat:if
    • natport:全項目
    • radius:全項目
    • radiusaccountserver:全項目
    • radiusserver:全項目
    • trustgateways
    • bacp:全項目
    • rbod:全項目

    設定ユーティリティのバージョンの確認方法を教えて下さい。

    設定ユーティリティの「セットアップディスク」のフロッピーラベルをご確認下さい。「Rev.**.**」と表示されているのがバージョンです。
    フロッピーが見あたらない場合や,ホームページよりダウンロードした場合には下記の方法で,設定ユーティリティのバージョンの確認ができます。
  1. MUCHO-ST/PSの場合:「簡易設定メニュー機能を利用します」→左上のムーチョマークをクリックします→「バージョン情報(nvset)」

    GUI version ST/PS

  2. MUCHO-TL/TL-DSUの場合:ユーティリティを立ち上げたときの画面で左上のムーチョマークをクリックします→「バージョン情報(nvset)」
    GUI version TL
  3. (WEB設定画面;MUCHO-E/EX/EV)

    簡単設定を選ぶとIDとパスワードを聞かれますが,何を入れればいいですか。

    ユーザ名には「root」,パスワードにはコンフィグレーションのパスワードを入力してください。コンフィグレーションのパスワードは「パスワード登録変更」画面であらかじめ行っておきます。

    コマンドで設定した場合,WEB画面で設定変更することはできますか。

    コマンドで設定した後,WEB画面で簡単設定の変更は行わないで下さい。
    変更したもの以外の設定に不具合の出ることがあります。他,便利な設定や詳細設定,電話の設定は基本的にはできますが,コマンドの設定の方がWEB設定画面より細かいパラメータの設定ができますので,通常デフォルト値で利用するようなパラメータを変更して利用している場合には,不具合の出ることがあります。


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