リモート初期インストールの手順
「リモート初期インストール」では、遠隔地にある工場出荷状態にあるMUCHOを、ISDN回線を経由して設定を行うことができます。
「リモート初期インストール」を行う場合は、以下の手順をよく読み、正しく運用を行ってください。
(注)工場出荷状態のMUCHOの初期設定は、発信者番号通知による相手チェックを行いません。そのため、拠点側にMUCHOを設置しただけで外部から接続される可能性があります。すみやかに設定作業を行ってください。
ここでは、以下の2つのケースのリモート初期インストール手順をご紹介します。
- その1.構成定義情報設定ユーティリティにより作成した設定を拠点側MUCHOに転送する
- その2.拠点側MUCHOにtelnetでログインし設定を行う
- 準備
- (1) 拠点側にMUCHOを設置し、ISDN回線に接続して電源をONします。
- リモートインストール用MUCHOの設定を行います
- (1) リモートインストール用MUCHOに、telnetでログインします。
または、シリアルクロスケーブルで端末とMUCHOを接続している場合は、ターミナルソフトウェアを起動してコンソール画面を開きます。
- (2) リモートインストール用MUCHOを工場出荷時設定にします。
Login password:
#reset -d
Do you want to continue (y/n)?: y
- (3) リモートインストール用MUCHOの設定用コンフィグレーションパスワードが設定されていなければ、コンフィグレーションパスワードを設定します。
#password -c
new password:
retry new password:
- (4) コンフィグレーションモードに入ります。
#conf
conf#
- (5) WAN回線をISDN1回線とします。
conf#wan isdn
- (6) 自局側のISDN番号と複数相手接続を「有効」、無通信監視タイマを「300秒」と設定します。
conf#isdn multimode=on -1 dial=03xxxxyyyy idletimer=300
(番号は一例です)
- (7) インストールを行う接続先の電話番号を設定します。接続先が複数存在する場合は、その分設定します。
conf#target add name=Osaka dial=06xxxyyyy
(ターゲット名、番号は一例です)
- (8) リモートインストール用MUCHOのLAN側のIPアドレス(クラスC)とサブネットマスクを設定します。
conf#interface lan addr=192.168.1.1,255.255.255.0
(アドレスは一例です)
LAN側のIPアドレスは、リモートインストール用MUCHOのLAN環境に合わせてください。この時、'192.52.150.0' のネットワークは使用しないでください。
- (9) リモートインストール用MUCHOのWAN側のIPアドレスとサブネットマスクを設定します。
conf#interface isdn1 remote=192.52.150.1,255.255.255.0
- (10) ルート情報を設定します。デフォルトルートをISDN1とします。
conf#ipripstatic add dst=0.0.0.0,0.0.0.0 nextif=isdn1
- ケース1(拠点側MUCHOにtelnetでログインして設定を行う場合)の作業
- (1) リモートインストール用MUCHOにtelnetでログインします。
- (2) オートログアウト機能をオフにし、再度ログインします。
Login password:
#autologout off
#exit
MUCHO-ST
Login password:
#
- (3) telnetの画面でインストール先と接続します。
(この接続は300秒の間にデータ転送が始まらないと回線は切断されます)
#connect -1 Osaka (接続先は一例です)
- (4) 拠点側MUCHOにtelnetでログインします。この時のIPアドレスは "192.52.150.1" 固定です。
telnet 192.52.150.1
- (5) 拠点側MUCHOのログインパスワードを入力するプロンプトが出ますので、リターンのみ入力します。
MUCHO-ST
Login password:
#
- (6) コンフィグレーションパスワードを設定します。
#password -c
new password:
retry new password:
- (7) コンフィグレーションモードに入ります。
#conf
conf#
- (8) 拠点側MUCHOに応じた設定を行います。
- (9) 設定終了後、設定内容を装置に保存し、設定モードを終了します。
conf#exit
Configuration modified. save OK? (y/n) : y
- (10) 装置をリセットします。
拠点側MUCHOがリセットされ、ISDN回線が切断されます。
- (3)〜(10)をくり返すことで、複数の拠点のMUCHOをインストールします。
インストールが完了した拠点側MUCHOに対しては、正規の接続相手となるところと接続確認試験を行ってください。
- ケース2(設定ユーティリティにより作成した設定を拠点側MUCHOに転送する場合)の作業
- (1) リモートインストール側の端末に設定ユーティリティがインストールされていなければインストールを行ってください。
- (2) リモートインストール用MUCHOにtelnetでログインします。
- (3) オートログアウト機能をオフにし、再度ログインします。
Login password:
#autologout off
#exit
MUCHO-ST
Login password:
#
- (4) 「構成定義設定ユーティリティ」を立ちあげます。
- (5) 「構成定義設定ユーティリティ」でインストール先に対応した構成定義ファイルを新規作成します。
- (6) telnetの画面でインストール先と接続します。
(この接続は300秒の間にデータ転送が始まらないと自動で切断されます)
#connect -1 Osaka (接続先は一例です)
- (7) 「構成定義設定ユーティリティ」から(5)で作成したファイルを転送します。この時、「初期インストール」をチェックしてください。
(ISDN回線が切断されている場合は(6)の方法で接続しなおしてください)
- (8) ファイル転送が終了すると、MUCHOリセットの画面が表示されますので、リセットしてください。
拠点側MUCHOがリセットされ、ISDN回線が切断されます。
- (9) (5)〜(8)をくり返すことで複数の拠点のMUCHOをインストールします。
インストールが完了した拠点側MUCHOに対しては、正規の接続相手となるところと接続確認試験を行ってください。
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