P. S. Westbrook, K.S. Feder, T. Kremp, W. Ko, H. Wu, E. Monberg, D. A. Simoff, K. Bradley, R. Ortiz

概要

本論文では,形状,温度,ひずみや音響信号などの様々な分散型感知用に,全長にわたってファイバブラッググレーティングを施したマルチコアファイバに関する最近の開発,および形状観測に適した集積型光ファイバ部品の説明を行う。この形状観測モジュールには周期的なねじりが加えられ,長手方向にブラッググレーティングが書き込まれたマルチコア光ファイバにて構成されている。このファイバは,1メートルあたり50回のピッチでねじりが加えられた被覆外径200ミクロンのコンパクトな光ファイバに0.001% /cm以上の反射率のグレーティングが施されており,数メートル以上のファイバの高効率な散乱測定に適している。このマルチコアファイバはFitel®製融着機を用いて融着可能なことも実証が行われている。このファイバに使用されているUV光を透過する被覆層は,被覆を除去することなくグレーティング書き込みを可能にしつつ,通常ファイバと同等の機械的強度を実現している。このファイバの反射光を利用した様々な形状を観測する実証が行われている。最後に,従来使用していたレイリー後方散乱光による方式よりも,広帯域に連続的なレイリー散乱状後方散乱光を発生させることのできるファイバを使用した分布型のひずみ,温度,音響センサーについて報告する。

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