稲葉悠介、有賀麻衣子、清田和明、鈴木理仁、山岡一樹、奥山俊介、西田昌義、黒部立郎、 森肇

概要

より高速なデジタルコヒーレント通信を実現するためには波長可変光源の高出力化・狭線幅化が必要である。この要求に答えるため,我々はDR(Distributed Reflector)レーザアレイとAWG(Arrayed Waveguide Grating)カプラを集積させた波長可変光源を作製した。AWGカプラの伝送波長と各レーザの発振波長の調整により結合効率を改善し,また各レーザに後方DBR(Distributed Bragg Reflector)を有するDRレーザを採用し,しきい値利得を低下させることにより高出力かつ狭線幅のレーザチップの作製が可能となった。さらにモジュール内でSOA(Semiconductor Optical Amplifier)をレーザアレイチップと異なる温調素子上に配置する新しい構成を採用することでさらに高出力化・狭線幅化を図り,次世代高速通信における光源に求められる特性である,光出力19 dBm,線幅70 kHz以下を達成することができた。

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