高性能・高信頼性ネットワークに最適なFITELnet F2500の販売開始
〜データセンタ、クラウド、大規模企業ネットワークに求められる高性能・高信頼性に対応〜

2018年10月3日

当社は、仮想ネットワークアプライアンスFITELnet vFXのアーキテクチャをベースにFITELnet®※1 Fシリーズの機能とノウハウを凝縮し、次世代ネットワークOSを搭載した新Fシリーズの第一弾として、FITELnet F2500を2018年10月より販売開始します。
IPsec(注1)スループット最大4Gbpsを実現し、IPsecで最大3000拠点を収容可能としていることから、通信トラフィックが集中するデータセンタやクラウドサービス、大規模な企業ネットワークのゲートウェイ・ルータとして最適な製品です。
また、電源冗長構成に対応したほか、IPsec HA機能(注2)(エンハンスで対応予定)をサポートするなど、 多様な冗長機能を備えており、従来の企業向け最上位機種であるFITELnet F2200を更にスケールアップし、通信事業者向けFITELnet FX1の高性能・高信頼性技術を盛り込んだ製品です。

図1. FITELnet F2500 外観

※1「FITELnet」は、古河電工の登録商標です。

特長

1. 1Uサイズに高性能・高収容センタールータ機能を凝縮

19インチラック1Uサイズの筐体でIPsecスループット最大4Gbpsを実現しています。
さらにIPsecで最大3000拠点を収容することが可能で、収容効率に優れ且つ安定したネットワークを構築可能な大規模センター機としての利用の他、トラフィックが集中するデータセンタやクラウドのゲートウェイ・ルータとしても最適です。

2. 多彩な冗長機能

電源を冗長構成にすることで万一の電源の故障の際にもシステムの停止を防ぐことができます。
また、IPsecセッションを維持したまま装置冗長切り替えを実現するIPsec HA機能(エンハンスで対応予定)をサポートし、多数の拠点を収容している状態で装置故障が発生しても、通信断を1秒以内に抑えることができます。

3. マルチテナント対応

複数のテナントユーザを、独立したVRF(注3)(エンハンスで対応予定)やVLAN毎に収容することでマルチテナント収容が可能です。ユーザトラフィックを収容するトンネルとして、IPsecトンネル、EtherIPやL2TPv3などのL2トンネルが選択でき、多彩なネットワーク構築が可能です。
1台で複数のテナントを収容できるため、テナント毎にセンター機を用意する必要がなく、運用コストや電力、ラックスペースを軽減することが出来ます。

図2. マルチテナント接続イメージ

4. 全設定コマンド即時有効対応

従来、FITELnet Fシリーズ装置では一部の設定コマンド変更を反映するために装置の再起動が必要でした。F2500ではFITELnet FXシリーズと同様に、全ての設定コマンドにおいて装置を再起動することなく、設定を反映できるようになりました。

5. データコネクト対応

NTT東日本およびNTT西日本の帯域確保型データ通信サービス「データコネクト®」※2に対応しており、ISDNからのマイグレーションも適用可能です。

※2「データコネクト」は、 NTT東日本およびNTT西日本の登録商標です。

6. 小型ONU対応

NTT東日本の小型ONUに対応しており、ラック内に別途ONUを設置するスペースやONU用の電源を確保する必要がありません。

用語解説

(注 1)IPsec
VPNを実現する方式です。転送データ(パケット)を暗号化、トンネリング、復号化することにより、途中経路でのデータ改竄・盗聴を防ぎ、セキュリティが確保されたバーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)を構築することができます。

(注 2)IPsec-HA機能
VRRP等により機器冗長を行う際にIPsecの制御情報を機器間で共有することにより、機器停止時においてもIPsec接続の継続性を向上する技術のことです。

(注 3)VRF (Virtual Routing and Forwarding)
1つのルータ上で独立した複数のルーティングテーブルを保持できる技術のことです。