「α端子シリーズ」の世界的な普及に向け、自動切断圧着機の販売を開始
〜ワイヤーハーネスのアルミ化を加速し、自動車のグリーン化に貢献 〜

2018年1月29日

古河電工グループの古河AS株式会社(本社;滋賀県犬上郡、社長;柴田 勝美、以下 当社)は、自動車用ワイヤハーネス(以下、W/H)のアルミ電線に適用する防食端子(以下「α端子シリーズ」)対応型の自動切断圧着設備を新たに開発し、販売開始することを決定しました。
今後、α端子シリーズの対象を四輪に加えて二輪にも拡大していくとともに、これを機に従来自社のW/Hに限定使用していたα端子シリーズを、国内外のW/H同業他社やコネクタ専業メーカー等にも販売し、世界的な普及を促して参ります。

背景

近年、自動車の軽量化等と銅資源の価格高騰を背景に、銅電線W/Hのアルミニウム化に注目が集まっています。
当社は、世界トップレベルの優れた防食性能および防食処理コストの削減、既存コネクタハウジングへの適用を実現したアルミ電線W/H用防食端子「α端子シリーズ」の開発に世界で初めて成功し、当社三重事業所で全21種類を量産するなど、今後もラインナップを拡大する方針です。

内容

このたび当社は、「α端子シリーズ」の自動切断圧着機を一般切圧機メーカーと共同で開発し、本年4月から本格的に販売を開始することを決定しました。
今回開発した自動切断圧着機は、当社ワイヤーハーネス製造拠点で実績のある製造装置をベースに開発し、端子圧着に必要な要素技術である管状端子への電線挿入動作とデジタルクリンパによる多段圧着動作(注1)を盛り込み、圧着荷重センサや電線挿入量を検出するセンサを搭載して、高品質な切断圧着を実現しました。
両端α端子はもちろん、従来のオープンバレル端子(注2)との組み合わせでも、アプリケータの載せ替えで高速両端同時圧着が可能です。

自動切断圧着機

自動切断圧着機

(注 1)デジタルクリンパによる多段圧着動作;圧着過程でのサーボモータ駆動による複数ポジション停止動作

(注 2)オープンバレル端子;端子の芯線かしめ部形状が上面開放型の端子でW/H業界では主流の端子

今後、この自動切断圧着機をアジア、欧米などでも順次、販売を開始し、「α端子シリーズ」の世界的な普及を促すことで、銅電線W/Hからアルミ電線W/Hへの転換をさらに加速させ、自動車のグリーン化に貢献してまいります。