銅条製品の一貫生産を再開
〜クリーンエナジーで自動車市場に参入〜

2015年1月5日

当社は、日光事業所(栃木県日光市)における銅条製品の一貫生産を当初の予定通り、本年1月5日より開始しました。

お客様にはご心配とご迷惑をおかけしましたが、今後は安定操業を継続するとともに「パートナーとしての責任を果たせるメーカー」を目指して参ります。

背景

2014年2月に発生した栃木県日光市の記録的な大雪により、当社日光事業所にて一部工場建屋の屋根が崩落する等の被害があり、銅条製品の一貫生産が停止しました。

これまで、同業他社の応援を仰ぎながら、工場建屋及び製造装置の復旧作業を継続してきましたが、昨年12月初旬には設備の試運転とサンプル出荷を開始し、設備調整と品質確認を実施して参りました。

内容

このたび当社は、復旧作業を進めておりました素条工程製造装置の試運転・調整、並びに工程内の品質確認を完了し、当初の予定通り、銅条製品の一貫生産を本年1月5日より再開しました。

日光事業所での銅条製品の一貫生産再開は、昨年2月の大雪被害以降、10か月半ぶりとなります。

今後は、CO2排出量の少ない水力発電を最大限活用し、今回の雪害対応の中で学んだ「工程毎の生産性の高さ」と「リードタイムの短さ」をベースにBCP(事業継続計画)の観点も見据えた適正在庫を持てる強みを活かして参ります。

新素条工場

また当社は、2015年度中期経営計画にて、「インフラ/自動車市場」への注力を表明しており、銅条製品も今後はエレクトロニクス市場関連のみならず自動車市場関連も強化して参ります。具体的には、これまで自動車市場用には積極的に商品ラインナップに揃えていなかった、「クラス1相当」で「高位安定なRRR(Residual Resistivity Ratio:残留抵抗比)」と「高温での優れたガス放出特性」を実現し、ヒッグス粒子発見にも貢献した電子管用無酸素銅や、エレクトロニクス用で長年の実績を持つ当社オリジナル銅合金の強みを活かして自動車市場に参入していきます。

さらに、成長が見込まれる銅条製品の中国市場拡販のため、既に技術支援契約を締結している安徽鑫科新材料有限公司(中国安徽省蕪湖市)と銅条事業での提携を強化し、自動車や電子機器関連市場からの日系品質を求めるニーズに連携して対応していきます。

当社日光事業所は、今回の雪害復旧を機に古き文化を守りながら、大きく変革し新たなステージに立つことで、「世界を明るくする」を具現化し、お客様から「パートナーとしての責任を果たす工場」としてご認識頂けますよう成長して参ります。