西尾張シーエーティーヴィ株式会社様

西尾張シーエーティーヴィ(愛称クローバーTV)は1990年に愛知県西部に県下5番目の都市型ケーブルテレビ局として試験放送開始。

1991年に津島市の一部地域で本放送開始後、愛西市、あま市等海部地域および清須市とサービスエリアを段階的に拡張しテレビ映像を配信しています。

並行して2000年からはインターネット事業にも参画してサービスの充実を図り、2003年には地上デジタル放送やCSデジタル放送も開始。2006年にはIP電話サービスをスタートしました。

2018年にはケーブルラインサービスを開始。2019年には初期開局エリアの津島市、愛西市におけるFTTHインフラの敷設を完了してマイグレーションを開始しました。

2020年12月時点でCATV配信は対象地域15万余世帯の半数を超える世帯に映像配信サービスを提供しています。

執行役員 事業本部長 中野治也様

技術顧問 近岡泉様

代表取締役社長 青木啓様

放送・技術センター チーフ
加藤義春様

既存のHFCシステムを光化するきっかけは何でしたでしょうか

HFCでもっとも手を焼いたのは流合雑音の対応でした。突発的に発生し、対処する前に消滅することもあり、モグラたたきのように対応することが多くありました。原因が特定できないことも多く、利益を生まない手間がとてもかかりました。

サービス面ではインターネットの動画配信サービスが急激に伸展し、ゲーム人口の増大、サービスの多様化など、通信インフラ強化の必要性も痛感していました。伝送機器の老朽化も目立ってきており、このまま旧式設備の延命を図り続けてもお客様に満足いただけるサービスを提供することはできず、他局との競争力も生み出せないと思い、HFCからFTTHへの移行を決断しました。

トーエネック様および古河電工の特長は何でしたか

海外製のモデムは価格的な魅力がありましたが、アフターケアが淡泊で、故障したら交換というスタンスでした。合理的な一面はありましたが、不具合調査に消極的で「トラブルを減らす」アプローチができず、システム管理面での安心感を得にくい状況にありました。

一方でトーエネックさんを窓口とする古河電工製品は故障への対応が早く、またトラブル再発防止にも積極的に取り組んでくれるので、システム運用の不安を大幅に減らすことができました。システムは構築も一苦労ですが、運用開始以降が本番です。仕様・性能だけでなく、トラブル対応品質もお客様サービスの重要な要素なので、運用の不安を取り除くことはとても重視しました。さらに局からユーザ端末まで通信、放送のすべてを同一メーカの機器でとりまとめることでも保守の利便性が上がり、こちらも運用の安心感を高めてくれました。

古河電工製 10G-EPON OLT AGX5000

古河電工製 10G-EPON OLT AGX1000

古河電工製 FTTH放送配信設備

光サービスに対する期待や、加入者様へのサービスの変化について教えてください

当時他局は1Gbpsが主流でしたが、トーエネック様は10Gbpsを提案してこられたので、他局との差別化を図ることができました。基本性能の向上により提供サービスをレベルアップできたことで、コース価格にも反映することができました。

お客様の享受するメリットは動画配信がストレスなく視聴できるようになったことです。通信で映像を見るお客様のニーズに品質でお応えできている点はとても満足しています。

契約のメインは1Gbpsですが、フラッグシップサービスの10Gbpsもラインナップしていることで、お客様に与える安心感も違うと思います。実際光サービスへの乗り換え需要は大幅に増えFTTH効果を実感しました。

トーエネック様および古河電工と光化プロジェクトを進めてよかった点は何でしょうか

トーエネック様はメーカへの丸投げをせず、複数ベンダーのいいとこ取りのような安易な設計をしないところを信頼しています。伝送路や機器にとどまらず、センター系のシステムインテグレーションまで不足のない技術力を備えており、ワンストップで対応してくれる点はとても満足しています。

そして、今回導入を決めた古河電工製10G-EPON OLTであるAGX5000は、POMカード冗長やPONモニタ機能という他社製品にはない魅力的な機能が実装されており、今後の運用をよりスムーズにしてくれると期待しています。特に無人のサブセンターではN+1冗長機能を心強く感じています。また、古河電工には導入システムのバージョンアップや新製品の登場で、当社システムがさらにグレードアップされることも期待したいと思います。

今後第3期の光エリア拡張に取り組んでいきますが、当社のサービスと品質の向上パートナーとして最先端のサービス導入や先進事例の情報共有も引き続きお願いしたいと思います。

株式会社トーエネック 情報通信統括部 技術・保守グループ 技術チーム長 東聡志様(左)
株式会社トーエネック 中部本部 情報通信部 ICTネットワークグループ 近藤俊彦様(中央)
株式会社トーエネック 中部本部 情報通信部 ICTネットワークグループ 野々山祐一様(右)

株式会社トーエネック様

技術力と機動力が高く、システムコーディネートから構築、運用サポートまでワンストップソリューションを提供しており、お客様の信頼が厚い中部電力グループの大手工事会社です。光伝送システム構築のパートナー選定において、複数の候補から古河電工を選択した決め手は10G-EPON。国内シェアの高さだけでなく、その評判に安心感を抱いたとのこと。

伝送システムは導入後の運用にも大きなコストがかかるため、トラブルを少なくすることは選定の大きな要素であり、特に無人のサブセンターはリモート監視機能が必須となります。古河電工はAGWatcherとAGManagerによる監視・管理機能が非常に使いやすいので運用面でコストダウンを図れることも魅力を感じたとのことでした。

各記事の内容および記事に登場する方の会社名や肩書きは取材当時のものです。

2020年12月取材

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