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2012_all   10 / 48

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ギーの推進や再生可能エネルギーの利用拡大などを推 し進め、環境負荷を抑制しながら、エネルギーの安定供 給を実現していく必要があります。  古河電工は、1884年の創業以来、銅やアルミ・樹脂な ど多様な素材を加工して社会に役立つ製品をつくり出し てきました。近年は、この独自の「素材力」を駆使して、「省 エネルギー」や「エネルギー安定供給」といった地球規模 の課題解決に寄与する事業を積極的に推進しています。 研究開発活動においても「次世代自動車」「エネルギー・ スマートグリッド」「大容量光通信」を3大テーマに掲げ、 それぞれのテーマについて、当社の最大の強みである素 材技術を活かしながら「エネルギー利用の効率化」を追 求しています。  例えば、次世代自動車では、車内配線用の銅製ワイ ヤーハーネスを、より軽量な「アルミ製ワイヤーハーネ ス」に置き換えることで、車体の軽量化による燃費性能向 上への貢献をめざしています。一方、エネルギー・スマー トグリッドでは、発電量が気象条件に左右される再生可 能エネルギー施設に欠かせない「大容量蓄電池」や、送 電時の電力ロスを大幅に減らせる「超電導ケーブル」、 「超電導電力貯蔵器」などの開発に取り組んでいます。さ らに大容量光通信では、大型コンピュータの内部配線を メタルから光に変えて、高速化と電力消費低減を実現する 「光インターコネクション」の開発を推進しています。  これらエネルギー分野に関連する新規事業の育成を 図るために、2012年3月に「洋上風力プロジェクトチー ム」、4月に「高温超電導事業化チーム」を新設しました。 今後も地球環境やエネルギーをテーマとした研究開発 と事業育成を通じて、さまざまな社会課題に対応すると 同時に、お客様の事業における新たな価値創造に寄与し ていきます。特に超電導関連については、将来のエネル ギーインフラを根底から変える可能性を秘めたイノベー ション技術として注目されており、当社は、世界に先駆け て超電導技術の事業化を推進しています。詳しくは本誌 の特集ページ(P.11-16)をご覧ください。  地球環境の保全は「次世代への責務」であり、社会的 責任のある企業として環境問題により一層真摯に取り組 みます。当社グループでは、製品の環境負荷低減は社会 的課題への対応というだけでなく、お客様の価値創造に も大きく貢献できるテーマと捉え、LCA(ライフサイク ル・アセスメント)手法に基づく製品の環境性能の指標化 環境課題への取り組み ごあいさつ 9 古河電工グループ サステナビリティレポート 2012