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設定例


1.PPPoE接続(IPv4インターネット)





<設定データの例>

設定内容 設定モード 設定コマンド名 設定項目 入力値 備考
LAN側IPアドレス LANインタフェース設定モード ip address LAN側IPアドレスサブネットマスク 192.168.0.1
255.255.255.0
 
EWANインタフェース EWANインタフェース設定モード shutdown EWANインタフェース 使用しない  
PPPoEインタフェース PPPoEインタフェース設定モード pppoe server 接続相手名称 A-Provider わかりやすい名称
    pppoe account ユーザID
パスワード
user@xxxx.ne.jp
secret
  
    pppoe type 端末型 host   
NAT+ 基本設定モード access-list LAN側ネットワーク 192.168.0.0/24 NAT変換前のアドレス
  PPPoEインタフェース設定モード ip nat NAT+を使用する interface NAT+を使用する設定
デフォルトルート 基本設定モード ip route デフォルトルートをPPPoE1にする ip route  
ProxyDNS機能 基本設定モード proxydns mode IPv4のProxyDNS機能を使用する v4  
DHCPサーバ機能 基本設定モード service dhcp-server DHCPサーバ機能を使用する service dhcp-server  
  DHCP設定モード dns-server DNSサーバのIPアドレス 0.0.0.0 ※1
    default-router デフォルトルータのIPアドレス 0.0.0.0 ※1

※1: 0.0.0.0 を指定した場合は、自身の LAN 側の IP アドレスを通知します。


<WEB設定の例>

設定画面 設定項目 設定値 備考
インタフェース設定 LAN側設定 LAN側IPアドレス 192.168.0.1  
サブネットマスク 255.255.255.0
  【送信】 送信ボタンを押します
EWAN1
PPPoE接続
PPPoE1
名称
A-Provider わかりやすい名称
ユーザID user@xxxx.ne.jp IDは一例です
パスワード secret パスワードは一例です
接続タイプ 端末型  
NAT動作モード NAT+
  【送信】 送信ボタンを押します
NAT機能 PPPoE1
NAT+登録
LAN上の端末指定 192.168.0.0/24 NAT変換前のアドレス
  【送信】 送信ボタンを押します
ルーティングプロトコルの設定 スタティックルーティング 通信先指定 0.0.0.0/0  
中継先指定  
インタフェース指定 PPPoE1
  【送信】 送信ボタンを押します
各種機能 簡易DNS 簡易DNS機能 IPv4のみ  
  【送信】 送信ボタンを押します
DHCPサーバ機能 DHCPサーバ機能 使用する  
  【送信】 送信ボタンを押します
LAN1の設定
デフォルトゲートウェイの通知
する  
デフォルトゲートウェイのIPアドレス 0.0.0.0 ※1
DNSサーバアドレスの通知 する  
プライマリDNSアドレス 0.0.0.0 ※1
  【送信】 送信ボタンを押します
装置の再起動 装置の再起動をする 【送信】 ※2

※1: 0.0.0.0 を指定した場合は、自身の LAN 側の IP アドレスを通知します。
※2: 設定を有効にするために、装置の再起動を行います。




<コマンドによる設定>(!の行はコメントです。実際に入力する必要はありません)

この設定を適用したい方は
!
Router> enable
Enter password: super ←パスワードを入力します。(実際は表示されない)

Router#
Router# configure terminal
Router(config)#
!
!
! LAN 側 IP アドレスを設定します。
!
Router(config)# interface lan 1
Router(config-if lan 1)# ip address 192.168.0.1 255.255.255.0
Router(config-if lan 1)# exit
!
!
! PPPoE 1 インタフェース設定モードに移行します。*1
!
Router(config)# interface pppoe 1 *2 *3
Router(config-if pppoe 1)#
!
! 
! プロバイダから指定された ID 、パスワードなどを設定します。
!
Router(config-if pppoe 1)# pppoe server A-Provider *4
Router(config-if pppoe 1)# pppoe account user@xxxx.ne.jp secret
Router(config-if pppoe 1)# pppoe type host *5
!
! 
! NAT+ の設定をします。
!
Router(config-if pppoe 1)# ip nat inside source list 1 interface
!
!
! 基本設定モードに戻ります。
!
Router(config-if pppoe 1)# exit
!
!
! access-list を使って、NAT で変換対象とする送信元アドレス(ここでは
! LAN 側アドレスを対象とします)を登録します。
!
Router(config)# access-list 1 permit 192.168.0.0 0.0.0.255
!
!
! デフォルトルートを PPPoE1 に設定します。
!
Router(config)# ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 pppoe 1
!
!
! ProxyDNS 機能を利用する設定をします。
!
Router(config)# proxydns mode v4
!
!
! DHCP サーバ機能を利用する設定をします。
!
Router(config)# service dhcp-server
!
!
! LAN インタフェースにおいて DHCP で通知する情報を設定します。
!
Router(config)# ip dhcp pool lan1
Router(config-dhcp-pool)# dns-server 0.0.0.0 *6
Router(config-dhcp-pool)# default-router 0.0.0.0 *6
Router(config-dhcp-pool)# exit
!
!
! 特権ユーザモードに戻ります。
!
Router(config)# end
!
!
! 設定を保存します。
!
Router# save SIDE-A.cfg
% saving working-config
% finished saving

Router#
!
!
! 設定を有効にするために再起動します。
!
Router# reset 
Are you OK to cold start?(y/n) y

*1: 同一の物理ポートで PPPoE と EWAN インターフェースは排他利用となります(F100 V02.02(00)/ F1000 V02.02(00) 以降のファームウェアでは同時利用可能となりました)。
排他利用となっているファームウェアにおいて、両方の設定がある場合、どちらのインターフェースも無効となってしまいます。
下記の2行があるだけでも NG となります(EWAN 1 インターフェース設定モードに入って抜けるだけでも、この2行がコンフィグに入ってしまいますので、ご注意下さい)。
interface ewan 1
exit
なお、下記のように shutdown して、インターフェースを down させてあれば、問題ありません。
interface ewan 1
 shutdown
exit

*2: デフォルトで PPPoE 1 〜4 は EWAN 1 ポートに、PPPoE 5 は EWAN 2 ポートに結び付けられています。PPPoE 1 を使う場合、ADSL モデムや ONU はEWAN 1 ポートに接続して下さい。
*3: F100 V02.02(00)/ F1000 V02.02(00) 以降のファームウェアでは PPPoE のセッション数が24に拡張されています。PPPoE 6 以降のインターフェースを使う場合、下記のように物理ポートとの結び付けを行う設定が必須となります。PPPoE 1 〜 5 については、デフォルトでは *2 と同じになっていますが、下記のコマンドを設定することにより、結び付けを変更することもできます。
interface pppoe 6
 pppoe interface ewan 2

*4: 任意の名称で構いませんが、必須の設定となります。
よく似たコマンドに pppoe service というものがありますが、こちらはプロバイダよりサービス名を指定された場合のみ設定するようにしてください。特に指定もないのに設定すると、接続に失敗する原因となりますので、ご注意下さい。
*5: アドレス不定の場合、type host と設定することで、IPCP でアドレスのリクエストを行います。IP1 や IP8 などのようにアドレスを固定で割り当てられている場合には type lan と設定し、割り当てられたアドレスを書いておきます。IP8 のように LAN 型の払い出しを受けている場合は、割り当てられたアドレスの中から、どれか1つを設定します。例えば 192.168.1.128/29 を払い出された場合、192.168.1.129 〜 134 の中からどれか1つを設定します(192.168.1.128 はネットワークアドレス、192.168.1.135 はブロードキャストアドレスとなるため、利用できません)。
interface pppoe 1
 ip address 192.168.1.134
 ip nat inside source list 1 interface
 pppoe server A-Provider
 pppoe account user@xxxx.ne.jp secret
 pppoe type lan
exit
また、IP8 などで割り当てられた複数のアドレスを、PPPoE のインターフェースで1個しか使用しないような場合は、未使用のアドレス宛の通信により、網と FITELnet-F100 との間で輻輳が発生しないようにするために、未使用のアドレス宛の通信はフィルタリングして廃棄するようにしておいて下さい。
前出の例の場合ですと、次のように設定します。
access-list 150 permit ip any host 192.168.1.134
access-list 150 deny ip any 192.168.1.128 0.0.0.7

interface pppoe 1
 ip access-group 150 in
なお、IP8 で割り当てられたアドレスを DMZ として EWAN 2 のネットワークとして使うような設定になっていれば、未使用のアドレスがあったとしても、網との間で輻輳が起こるようなことはありません。
*6: 0.0.0.0 を指定した場合、自身の LAN 側の IP アドレスを通知します。


◆PPPoE 接続に失敗する場合◆

PPPoE で接続できない場合、slog を確認します。
PPPoE で接続に失敗すると、下記のような slog が記録されます。
029 0000:29:14.91 2003/09/24 (wed) 17:16:28   5 00000003 08050111
    PPPoE1 Connect fail
赤字で表示されている4桁の数字(0111)がエラーコードとなります。
このコードを確認することにより、接続失敗の理由を判断することができます。
エラーコードを XXYY とすると、それぞれが示す意味は次のようになります。

XX YY
0a:接続(connected) 00:正常
01:接続失敗(connect fail) 01:無効セッション
02:(既に)接続中又は接続試行中
03:(既に)切断中
04:(既に)切断処理中
11:ディスカバリ失敗
21:PPP(LCP/AUTH/NCP)折衝失敗
02:切断(disconnected) 31:無通信による切断
32:手動による切断(接続試行中からの手動切断もこのコードとなる)
33:PPP(LCP-TR受信,ECHO無応答等)による切断
34:IF UPタイムアウトによる切断
35:PADT受信による切断

最初に示した例では 0111 となっていますので、ディスカバリに失敗して接続できなかった、ということになります。ADSL モデムや ONU の故障、あるいは新規の場合には、まだ回線が開通していない、といったことが考えられます。設定した ID やパスワードが間違っている場合は 0121 となります。



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