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1999年ごろから東亜道路工業ではネットワーク構築の気運が高まりました。電算室はまだ十分なネットワーク知識がありませんでしたが、勉強会を開くなどして構築に備え、どのようなネットワークを導入すべきか検討しました。 |
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「建設業界はネットワーク化が遅れていて、当社も一部でパソコン通信のメールを利用していた程度でした。それでまず勉強会をやりながら、各部の要件を集めてどうするか考えたのです。とにかく安く早くネットワークを構築することが目標でしたが、問題は、社員数は1000人規模でも事業所数が100以上あることでした」 |
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「大きなコストをかけずに、どうしたら100以上の拠点をつなげられるのか。専用線でやるのか?、フレームリレーがいいのか?・・・でもコストが高いし無理か、と考えました」 |
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「そんな中で大熊君が、インターネットVPNが安そうだと言ってきたのです。それでKDDIさんともう1社にインターネットVPNでの提案を頼みました」 |
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「KDDIさんの最初の提案は、有名海外メーカー製のルーターとのセットだったんですが、コストが高いことと、海外製ではうまく扱えるか心配もあって採用できませんでした。それで再提案してもらったのが、古河電工のISDNルーター『MUCHO』でのインターネットVPNだったのです」 |
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「これはコスト的にもフィットしましたし、日本製という安心感もあって導入を決定しました。当時はVPNもIP-VPNが主流でしたし、インターネットVPNならこんなに安くネットワークができるのかと驚いたものです。我々にとっては挑戦でしたが、正直言って、失敗してもIP-VPNに乗り換えればいいと考えていました(笑)」 |
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こうして2000年に、本社側1.5M専用線、MUCHO、VPNクライアントソフトという構成で最初のネットワークが構築され、情報共有を目的に、主にグループウエア(Lotus
Notes)を使っての社内通達、掲示板、受注・出荷情報や安全情報などの伝達とメールに利用されていきました。 | | | |
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「2年経って、ノーツを使いながら、時々1.5Mでは遅いかなと感じるようになりました。でも増速にはコストもかかるので、しばらくはこのまま・・・と考えていたころDSLサービスが出てきて、そこへタイミング良く(笑)、FITELnet-F40が発売されたのです。そこで、Bフレッツが安くなったのを見はからって、センター側をBフレッツの100Mにすることにしました」 |
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背景には、ノーツの快適性実現を目指したことと、将来的に基幹系システムをネットワークに乗せようということがありました。まだクライアントソフトを使用している拠点もありましたし、PC台数も増えていたため、2002年、ネットワークの刷新が図られました。 | | | |
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「2002年5月から、拠点を徐々にADSL化して、MUCHOからF40に移行していきました。F40とフレッツADSLによるインターネットVPNへのバージョンアップということでした」 |
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「この時センター側に海外製のVPN装置を入れたのですが、実はこれがかなりの高額でした。翌年、ほぼ同等の機能でコストは4分の1というFITELnet-F1000が発売になったのですが、買い替えるわけにもいかなかった(笑)」 |
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「2003年にF100が発売されたのを機に、秋から拠点側のF40をF100へとリプレースしてネットワークの強化を始めました。これは、基幹業務システムのオープン化へ向けた体制づくりでした」 |
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「新基幹システムをインターネットVPNの上で稼動させることにしたのです。当初既存のネットワークでもいけると見ていたのですが、テストで会計システムを動かしてみると、データ量が大きくてセンター側回線が1本では心配がありました。それで、リスクを考えてセンター側へF1000を2台導入し、それぞれで事業所を半分ずつ受け持つことで信頼性を高めることにしたのです。F1000なら簡単に事業所との間の冗長性をとることができるためです」 |
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こうして現在、東亜道路工業のネットワークは、センター側にFITELnet-F1000
2台を置き、71拠点にFITELnet-F100、19拠点にFITELnet-F40を配置したインターネットVPNとなっています。なお一部のADSLサービスが受けられない拠点ではMUCHOを使っています。 | | | |
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