nat-traversal

NAT-Traversal機能を使用する場合に指定します。VPN ピアとの通信経路中にNAT 動作を行なうルータが存在する場合はNAT_Traversal機能が有効です。

NAT-Traversal機能を使用する場合は、VPNピアにKeepAliveパケットを送信する必要があります。これは経路上のNATルータ上のNAT変換テーブル情報を保つために定期的に通信データを発生させるためです。
※FITELnet-F1000ではIPsec時にIKE KeepAliveを行います(初期値)

また、このコマンドで、KeepAliveの送信間隔も指定できます。


設定例1 NAT-Traversal機能を使用する。KeepAliveの送信間隔を20秒とする

Router(config)# crypt isakmp policy 1
Router(config-isakmp)#nat-traversal enable alivefreq 20


コマンド書式

nat-traversal enable [ alivefreq { off | <NAT KeepAlive送信間隔> } ]

※alivefreqオプション時にoffを設定した場合、NAT-Traversal機能は有効ですがKeepAlive機能は無効になります。


パラメータ

パラメータ 設定内容 設定範囲 省略時の値
off |NAT KeepAlive送信間隔 NAT KeepAliveの送信間隔(単位:秒)を指定します。
1〜300 送信間隔を設定します。
off 使用しない
5



この設定を行わない場合

NAT-Traversal機能を使用しません。


ワンポイント

NAT-Traversal 機能を使用する場合は、以下の制限があります。
 
  ・Pre-shared key でのVPN接続の場合、Aggressive modeでのサポートになります。
   Main modeはサポートしていません。
  ・RSA Signature でのVPN接続の場合、Main modeでのサポートになります。
   PhaseTにおけるIDタイプとして"IPアドレス"を使用することはできません。
   IDタイプとして使用できるのは以下となります。
  ・Distinguished name
  ・Domain name
  ・E-Mail address
 ・WAN 側アドレスが不定(フレッツADSL アドレス動的割当等)の場合にはVPN_NAT は使用できません。
 ・NAT 動作する機器1台に対し、FITELnet-F1000 が1台の構成にしてください。NAT 動作する機器1台に対し、複数のFITELnet-F1000 が接続されている場合、NAT-Traversal 機能は使用できません。


相手の設定

相手もNAT-Traversal機能を使用する必要があります。


設定モード

IKEポリシー設定モード

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