同じ宛先への経路情報が複数存在した場合、どの情報を有効にするかを決定するための優先度を設定します。
例えば、スタティックルーティングで設定した情報と、RIPで受信した経路情報で、同じ宛先の情報があった場合に、どちらを優先とするかどうかの決定に使用します。
FITELnet-F1000では、特定の宛先に対して、distance値(優先度)をいくつにするかの指定もできます。さらに、どのルータから受信したRIPを対象とするかの指定もできます(ルータの限定はaccess-listを使用します)。
refreshコマンド後に有効になるコマンドです。
distance値は、値が小さいほど優先度が高くなります。
Router(config)#router rip
Router(config-rip)#distance 10
Router(config)#router rip
Router(config-rip)#distance 30 192.168.0.0 255.255.255.0
Router(config)#access-list 1 permit 192.168.100.0 255.255.255.0
Router(config)#router rip
Router(config-rip)#distance 30 192.168.0.0 255.255.255.0 1
distance <distance値> [ <IPアドレス> <ネットマスク> <access-list番号> ]
パラメータ 設定内容 設定範囲 省略時の値 distance値 RIPのdistance値を指定します。 1〜255 省略不可 IPアドレス distance値を設定する特定の宛先アドレスを指定します。 IPv4アドレス形式 経路ごとのdistance値を指定しません。 ネットマスク distance値を設定するための、ネットマスク値を指定します。 IPv4アドレス形式 経路ごとのdistance値を指定しません。 access-list番号 distance値を特定する、RIP送信元ルータを指定します。 <1-99>
<1300-1999>経路ごとのdistance値を指定しません。
distance値は、110で動作します。
他のプロトコルのdistance値は、以下のようになっています。
プロトコル デフォルト値 備考 スタティック 1 変更可能 直接ルート - 変更不可 BGP(external) 20 変更可能 BGP(internal) 200 BGP(local) 200 RIP 120 変更可能 OSPF(external) 110 変更可能 OSPF(internal) 110 OSPF(local) 110
RIPサービス設定モード