BGPで、どのASを通ってきた経路情報なのかを、ASパスといいます。
例えば、AS:1→2→3→4 を通過して受信した経路のASパスは、"1 2 3 4"ということになります。
ASパスは、BGPのUPDATEメッセージの通知の際に、AS-PATH属性として各プレフィックスにつけられています。
ASパスを利用することにより、同じ宛先に対して複数の経路が存在した場合に、このASパスを見て、ASパス数の少ない経路を最適経路とするといった制御ができるようになります。また、経路のループを検出する手段にも利用できます。
BGP以外のプロトコルでは、ASパスを通知することはできません。
FITELnet-F1000では、工場出荷状態でASパスを最適経路の検出手段とします。
ASパスを、最適経路の検出手段から外す場合は、BGPサービス設定モードで、"bgp bestpath as-path ignore"コマンドを実行します。
Router(config)# router bgp 64512
Router(config-bgp)# bgp bestpath as-path ignore
FITELnet-F1000では、BGPピアに対して、UPDATEメッセージに設定するASパス属性を設定することができます。
ASパス属性のスタティック登録は、route-map設定モードの"set as-path"コマンドと、BPGサービス設定モードの"neighbor route-map"コマンドで設定します。
以下の例では、自分の持つ全ての経路情報を、AS=64512から受信したAS-PATHとして設定しています。
Router(config)# route-map as-path-sample permit 1
Router(config-rmap as-path-sample permit 1)# set as-path prepend 64512
Router(config-rmap as-path-sample permit 1)# exit
Router(config)#
Router(config)# router bgp 64513
Router(config-bgp)# neighbor 192.168.10.2 as-path-sample out
Router(config-bgp)# exit