distance

同じ宛先への経路情報が複数存在した場合、どの情報を有効にするかを決定するための優先度を設定します。
例えば、スタティックルーティングで設定した情報と、RIPで受信した経路情報で、同じ宛先の情報があった場合に、どちらを優先とするかどうかの決定に使用します。
本装置では、特定の宛先に対して、distance値(優先度)をいくつにするかの指定もできます。さらに、どのルータから受信したRIPを対象とするかの指定もできます(ルータの限定はaccess-listを使用します)。
distance値は、値が小さいほど優先度が高くなります。

refreshコマンド後に有効になるコマンドです。


設定例1 RIPのdistance値を10に設定する

Router(config)#router rip
Router(config-rip)#distance 10


設定例2 192.168.0.0/24の経路情報をRIPで受信した際のdistance値を30に設定する

Router(config)#router rip
Router(config-rip)#distance 30 192.168.0.0 255.255.255.0


設定例3 192.168.100.0/24上のルータから受信した192.168.0.0/24の経路情報はdistance値を100とする

Router(config)#access-list 1 permit 192.168.100.0 255.255.255.0

Router(config)#router rip
Router(config-rip)#distance 30 192.168.0.0 255.255.255.0 1


コマンド書式

distance <distance値> [ <IPアドレス> <ネットマスク> <access-list番号> ]


パラメータ

パラメータ 設定内容 設定範囲 省略時の値
distance値 RIPのdistance値を指定します。 1〜255 省略不可
IPアドレス distance値を設定する特定の宛先アドレスを指定します。 IPv4アドレス形式 経路ごとのdistance値を指定しません。
ネットマスク distance値を設定するための、ネットマスク値を指定します。 IPv4アドレス形式 経路ごとのdistance値を指定しません。
access-list番号 distance値を特定する、RIP送信元ルータを指定します。 <1-99>
<1300-1999>
経路ごとのdistance値を指定しません。


この設定を行わない場合

distance値は、110で動作します。


(参考)他のプロトコルのdistance値

他のプロトコルのdistance値は、以下のようになっています。
プロトコル デフォルト値 備考
スタティック 1 変更可能
直接ルート - 変更不可
BGP(external) 20 変更可能
BGP(internal) 200
BGP(local) 200
RIP 120 変更可能
OSPF(external) 110 変更可能
OSPF(inter-area) 110
OSPF(intra-area) 110
IKEルート 0 変更不可
SA-upルート 0 変更可能
REDUNDANCYルート 0 変更可能
EventActionルート 1 変更可能
AutoConfig 0 変更不可


設定モード

RIPサービス設定モード

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