古河電工ネットワーク機器の総合ブランド　ファイテルネット

設定例

3．tasktrace機能

FITELnet-F100/F1000では、障害調査をすばやく行うことなどを目的として、各機能毎に、パケットのダンプや状態遷移といった装置内部の情報を、コンソール画面やバッファに出力する機能（タスクトレース機能）をサポートしています。障害調査のため、弊社サポートスタッフがお客様に操作を依頼する場合があります。
タスクトレース機能では、以下のコマンドを使用しますこれらのコマンドは、いずれも特権ユーザモードで実行します。コマンドは予告なく変更される場合があります。
タスクトレース機能は、装置をリセットすると全て解除されます。
タスクトレースを実行すると、利用方法によってはFITELnet-F100/F1000の性能が著しく劣化したり、装置が利用不能な状態に陥る場合もありますので、弊社サポートスタッフの指示によりお使いください。また、タスクトレース機能の詳細機能や表示される結果に関するご質問にはお答えすることができませんので、ご了承ください。

１．タスクトレースの指定	tasktrace コマンド	タスクトレース対象とするパケットの種類を指定します。
２．タスクトレース出力先の指定	tasktrace-manager コマンド	ログ以外（コンソール／TELNETコンソール／バッファ）に出力したい場合に指定します。
３．トレースした内容の確認	show ttrlog コマンド	トレースしたログ情報を表示します。
４．トレースしたログのクリア	clear ttrlog コマンド	保存されているログ情報をクリアします。
５．動作しているタスクトレースの確認	show tasktrace actives コマンド	どのタスクトレースが動作しているか表示します。
６．タスクトレースの停止	no tasktrace <停止させるタスクトレース名> 全てのトレースを停止する場合は、no tasktrace all とします。	動作しているタスクトレースを停止します。

１．タスクトレースの指定

FITELnet-F100/F1000では、以下のパケットに対してトレースを行なうことができます。

arp	ARP packet information
bgp	BGP information
broadcast	Broadcast packet information
ip	IP packet information
ipv6	IPv6 packet information
mail	Send mail information
multicast	Multicast packet information
other	Packet information except for IP/ARP/LLC
packet	Set a display mode for packet information
pd	DHCPv6 Prefix Deligation information
pppoe	PPPoE packet information
rip	RIP protocol transactions
snmp	SNMP information
ssh-server	SSH-Server information
unicast	Unicast packet information
zebra	Zebra information

タスクトレース実行例（受信するIPパケットをトレースする）

Router# tasktrace ip recv

２．タスクトレース出力先の指定

ログ以外の出力先として、コンソール／TELNETコンソール／バッファが指定できます。

コンソール画面に出力する場合
Router# tasktrace-manager console tracing

TELNETコンソールに出力する場合（次の２つのコマンドを実行する必要があります）
Router# tasktrace-manager telnet sending
Router# tasktrace-manager telnet terminal-monitor

バッファに出力する場合
Router# tasktrace-manager buffer tracing

３．トレースした内容の確認

ログに保存されたトレースデータを確認します。

Router# show ttrlog

%ttrace[NETWORK:7] (16:47:46 06/12/2004) vif 0, send
type 00000800 len   54, id 000a8800
  MAC: 00:80:bd:07:2c:7e -> 00:00:00:00:00:b0 type IP
  IP: 192.168.001.001 -> 192.168.001.002, tos 00, len   40, ttl 64, prot TCP
  TCP:    23-> 1863, seq 3328766093, ack   25993357, flags , W-size 34930

４．トレースしたログのクリア

ログに保存されたトレースデータをクリアします。

Router# clear ttrlog

５．動作しているタスクトレースの確認

現在、何をトレースしているかを表示させることができます。

Router# show tasktrace actives

arp send
arp recv
ip send
ip recv

６．タスクトレースの停止

動作しているタスクトレースを停止させます。
全てのタスクトレースを停止する場合は、no tasktrace allとします。

arp sendのタスクトレースを停止します。
Router# no tasktrace arp send

全てのタスクトレースを停止します。
Router# no tasktrace all

７．タスクトレース実行例

IKEのネゴをトレースする場合は、次のようにします。

Router# no tasktrace all　←以前に設定されたタスクトレースを停止

Router# clear ttrlog　←以前に取得したログをクリア

Router# tasktrace ip udp isakmp　←トレース対象としてIKEのパケットを指定

【この間でタスクトレースが実行されます】

Rouetr# no tasktrace all　←タスクトレースの終了

Router# show ttrlog　←取得した情報を表示

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