複数の物理的な回線を仮想的に束ねることにより、あたかも1本の回線であるかのように扱う技術のことです。
入力されたデータをリンクアグリゲーションする回線にデータを振り分ける動作となります。
3. F60/F200/F2200のリンクアグリゲーションについて
1) 動作仕様
F200/F2200ではLANインタフェースのポート8回線を使用してリンクアグリゲーション可能ですが、束ねるポート数は
最大4ポートまでとなっています。
仕様
・最大4ポートを同一グループとして使用可能です。
・最大2つまでのグループを利用可能です。
・対向側でもリンクアグリゲーションの動作が必要です。
・送信元/宛先MACアドレスの組み合わせで振り分けられます。
・リンクアグリゲーション設定に関するコマンドは、refreshコマンドで即時有効にできます。
・スタティックリンクアグリゲーションをサポートしています。
2) 使用例
リンクアグリゲーションを使用する場合F60/F200/F2200は全ポートが個々に1Gbpsの回線であるため1G以内の入力では束ねる必要はありませんが、回線冗長で使用する場合は有効です。
a)2ポートのリンクアグリゲーションを使った回線冗長例
・正常時/復旧時

※送信元/宛先MACアドレスの組み合わせにより、400Mずつに振り分けられない場合があります。
・1ポート障害発生時
b)対向装置が他社のリンクアグリゲーションするような装置の例
対向装置が100Mbps回線をリンクアグリゲーションするような装置の場合は
1G以内のデータを100M回線で振り分けて使用します。
※送信元/宛先MACアドレスの組み合わせにより、100Mずつに振り分けられない場合があります。
3) 設定例
L2構成でLANインタフェースを4ポート使用してリンクアグリゲーションすることにより、回線(リンク)の冗長を行います。
【構成】
【設定コマンド】
F200-1
!
line lan
vlan 1 lag-group 1
vlan 2 lag-group 1
vlan 3 lag-group 1
vlan 4 lag-group 1
lag mode enable
exit
!
!
!
end
|
F200-2
!
line lan
vlan 5 lag-group 2
vlan 6 lag-group 2
vlan 7 lag-group 2
vlan 8 lag-group 2
lag mode enable
exit
!
!
!
end
|
4) 設定不備時の動作について
4ポート以上のリンクアグリゲーションを設定した場合は設定不備のため、以下のような動作となります。
・再起動した場合/即時有効した場合で以下のログをelogに記録します。
More than 4 ports belong to same LAG-Group(1)
※LAG-Group(1)はグループ1を4ポート以上指定した場合です。
グループ2の場合は”LAG-Group(2)”となります。
・動作はリンクアグリゲーションしていないHUBの動作となります。
設定例(不備あり)
line lan
vlan 1 lag-group 1
vlan 2 lag-group 1
vlan 3 lag-group 1
vlan 4 lag-group 1
vlan 5 lag-group 1 ※一つ多くポートを指定します。
lag mode enable
exit