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2002年07月02日



古河電工 業界初の100万経路対応のルートリフレクタ装置を発売開始


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『日経産業新聞』2002年7月2日掲載


ネットワーク機器大手メーカーである古河電気工業株式会社(以下、古河電工)は、業界初となるルートリフレクタ専用装置 "FITELnet-R10" を7月3日(水)より発売開始し、キャリアビジネスへの本格参入を目指す.

ルートリフレクタ(1)とは、キャリア網あるいはISP(4)網のような大規模なネットワークにおいて、各ルータから経路を受信し再配布するという経路交換の核となる装置.今回発売する新製品FITELnet-R10は、100万経路という大規模ネットワークに対する経路交換の中核装置として十分なパフォーマンスを発揮し、今後経路数が飛躍的に増大すると見込まれるIP-VPN(3)サービスやISP網に対して、安定した通信環境を提供する.

現状は、高性能ルータが持つBGP(2)ルーティングの機能を利用しルートリフレクタ装置として運用しているが、昨今のネットワークサービスの拡大に伴い、処理可能な経路数や経路配布処理能力の改善が求められるようになってきた.経路数の問題に対処するためにさらに高価格なバックボーンルータを導入する方法も考えられるが、経路配布の性能については課題が残る上、設備投資の増大を引き起こす要因ともなる.

FITELnet-R10は、これらの技術的課題に対処すべくルートリフレクタ専用装置としてハードウェア・ソフトウェアが最適設計されており、信頼性や性能を飛躍的に向上させた製品に仕上がっている.なお、FITELnet-R10は、7月3日から7月5日まで幕張メッセで開催されるNetWorld+Interop 2002 TOKYOの展示会に出品される予定.

製品の主な特長は、以下の通り.
    (1) 大規模経路 (BGP-4で最大100万経路) に対応.
    (2) BGPの同時接続ピア(5)数 128を実現.
    (3) ネットワークのコア部での適用をにらみ、装置の冗長化・階層化、電源・FANの二重化にも対応し、高信頼性を実現.
    (4) 必要な経路のみ各ルータに再配布するフィルタリング機能を搭載.経路追加あるいは削除の場合、ルートリフレクタの設定を一部変更するだけで済み、ルータ側の設定変更は不要など、ルーティングに関して一元管理が可能.
    (5) これらの性能・機能を一台で実現できる、優れたコストパフォーマンス.


 古河電工は、本年度100台以上の出荷を見込んでいる.
 ルートリフレクタ専用装置FITELnet-R10

FITELnet-R製品写真

標準価格:7,800,000円〜(税別)
2002年7月3日(水)発売開始
電源二重化オプション有り
製品の詳細情報はhttps://www.furukawa.co.jp/fitelnet/r/まで

【用語説明】
(1)ルートリフレクタ
経路情報を交換するためのBGPのコネクションを集中管理する装置.各ルータにかかる負荷を低減し、ネットワークの管理を容易にする.

(2)BGP (Border Gateway Protocol)
ルーター・ネットワーク上での最適経路を計算するために必要な経路情報をやり取りするルータ間プロトコル(ルーティング・プロトコル)の1つ.主にインターネット・バックボーンでのプロバイダ間の経路制御などに使用される.

(3)IP-VPN (Internet Protocol - Virtual Private Network)
通信事業者のIPバックボーン上でユーザー企業に閉じたネットワークを構築するサービス.プロトコルはIPのみ,網を他のユーザーと共有するなどの点でインターネットと似ているが,ある程度のスループットと,セキュリティは保証される.

(4)ISP (Internet Service Provider)
インターネットへの接続サービスを提供する業者(インターネット接続事業者)のこと.

(5)ピア
BGPにより経路交換を行う接続相手のこと.


以上




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