2000年8月17日(木)

古河電工 ネットワークセキュリティ構築ビジネスを強化
〜電子認証に対応するVPNルータの発売など、製品ラインを拡充〜





古河電工はこのたびネットワークセキュリティビジネスを強化し、VPN関連の各種新製品の発売、従来製品の機能強化と価格変更によるラインナップの拡充を行い、Eコマースやインターネットセキュリティの普及に貢献していく。
当社は、国内で高シェアを有するルータを核としたインターネットソリューション事業を展開しているが、その一環としてVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク(※1))分野の製品開発をいち早く推進し、VPNの業界標準規格である「IPsec(※2)」を用いた製品の製造・販売を行ってきた。
今回の内容は以下の4点である。

A)電子認証(※3)対応VPNルータ「MUCHO−EV/PK」の発売

VPNルータMUCHO-EVをベースに、電子認証局(※4)によって行われる高度なセキュリティシステムである電子認証に対応する新商品を投入することで、セキュリティ確保とネットワーク運用費用削減のベストソリューションを提供可能とする。標準価格118,000円、9月1日より発売。
https://www.furukawa.co.jp/network/mucho/e/mucho-evpk.html
 標準価格12万円未満のアクセスルータでの電子認証対応は、国内のみならず世界初であり、ブランチオフィスを多く有するネットワークのエクストラネット加入を飛躍的に容易にする。後述のVPNボックスINFONET−VP100が国内製品で初めて取得したICSA社の認定(※5)を、MUCHO−EV/PKでも取得することを予定している。

B)モバイルVPN対応ソフトウエア「INFONET−VPN Client」の発売

自宅のパソコンや出張先でモバイルパソコンからダイヤルアップによるVPN接続を可能にするソフトウエア。従来VPN専用装置やVPNルータを経由しないと実現できなかったVPN通信がセキュリティを確保しつつ、回線コスト削減して簡単に実現できる。電子認証及び、電子認証証明書自動更新プロトコルもサポートしており、標準価格20,000円〜(1クライアント)、9月1日より発売。
https://www.furukawa.co.jp/network/sec/client/client.html
既に米国で多くの市場実績を有する米国IRE社(Information Resouce Engineering,Inc)製のSafeNet/Soft-PKをベースに当社がVPNシリーズとして開発した。対応OSは:Windows 95,98,2000,NT4.0server,NT4.0workstation

C)VPNルータ「MUCHO−EV」を新価格98,000円に改訂。

VPN対応ルータMUCHO-EVは99年6月の発売以来、多くのVPNネットワークに採用されてきたが、電子認証対応VPNルータMUCHO−EV/PKの発売に際して、標準価格を従来の138,000円から98,000円に価格変更する。DSU内蔵のVPNルータとしては初の10万円を切る価格としている。9月1日より新価格を適用する。
https://www.furukawa.co.jp/network/mucho/e/mucho.html

D)VPNボックス「INFONET−VP100」の機能強化

VPNセンター機としてVPNネットワークの中心となるINFONET−VP100(標準価格498,000円)について、冗長構成のサポートとログ機能強化の機能強化を行う。冗長構成により2台のINFONET−VP100で常時バックアップの構成を構築でき、信頼性の高いネットワークを実現する。またログ機能強化により従来のVPNセッション情報に加えて、通信量、アクセス状況、廃棄パケットなどを集計できるようになり、ネットワーク管理者のセキュリティチェックの作業負荷を大幅に削減できるようになっている。
2000年2月の発売開始以来、電子認証対応、暗号化方式3DESサポートなどいち早く機能拡張を行っており、また2000年7月には、国内製品で初めて米国ICSA社の認定(※5)を取得した。
 当社のVPN関連製品は、既に多くの導入実績を有している。MUCHO−EVは小規模オフィス向けのVPNルータとして、1999年6月にいち早くIPsec−VPNをサポートし、NTTコミュニケーションズ殿のOCNビジネスパックVPNにも採用されている。また2000年2月には中規模VPNセンター機INFONET-VP100を発売した。
 今回のラインアップ拡充、機能強化を契機に当社は、センター/リモート/自宅クライアント/モバイルなど幅広いユーザニーズに対応した使用環境でのVPNソリューションを提供し、ネットワークセキュリティ構築ビジネスに注力する。

用語解説
※1)VPN(Virtual Private Network)
インターネット上のデータ(パケット)を暗号化、トンネリングすることにより、インターネット上に仮想の専用線ネットワークを構築する技術。VPNは、オープンでフレキシブル、かつ安価なネットワークであるインターネットを利用しながら、高いセキュリティを確保したビジネスネットワークを構築出来る技術として近年注目を集めている。
※2)IPsec
VPNの業界標準方式。インターネットワーキングの標準化団体であるIETF(Internet Engineering Task Force)ワーキンググループにて策定された。
※3)電子認証によるVPN接続
 最も良く知られた公開鍵/秘密鍵暗号であるRSA方式を使った電子認証(RSAsignature)による認証方式。最新の公開鍵証明書フォーマットであるX.509V3をサポートしている。共通鍵(Pre-SharedKey)方式に対し、よりセキュリティの高いVPNネットワーク構築を実現する。
※4)電子認証局(CA:Certification Authority)
VPN装置などの認証対象に対し、CAシステムなどで、信頼される第三者(Trusted Third Party)が、(電子)証明書の発行、署名、失効、管理を行なう機関。エクストラネット、EC網でのセキュリティの一元管理を実現する。主なCAシステムとしては、Entrust/AuthorityやVeriSignなどがある。
※5) ICSA(Internatinal Computer Security Association)
 認証システム、コンピュータ・ウイルス対策、不正アクセス対策などのセキュリティを中心にした調査・研究及び監査サービスを行う米国企業。ICSA社では、IPsec-VPN製品や、ファイアウォール製品のセキュリティ強度チェック、相互接続性などを確認する認定試験を行っている。米国の自動車業界ネットワークであるANXにおいてVPN機器採用基準としてICSA社認定を条件としているなど、高い信頼を得た認定試験を行っている。
IPsecは各メーカーで詳細仕様が異なるなど、相互接続性が確保されていないケースが多く見られたが、ICSA社認定を取得することにより、エクストラネット、EC網などでの当社製品の採用が拡大することが予想される。
参照URL: http://www.icsa.net/html/communities/ipsec/certification/certified_products/index.shtml


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古河電気工業株式会社
総務部広報課 岸・鈴木 TEL03−3286−3050
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