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TECH未来へつなぐプロジェクト

03前例のない挑戦。
福島洋上風力発電
プロジェクト。

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日本のエネルギー創出における、
新たな一歩が踏み出されました。
2013年11月、福島県沖20kmで
「浮体式洋上風力発電」が始動しました。
洋上風力発電は、太陽光や陸上風力と並び
今後の躍進が期待される
再生可能エネルギーのひとつです。
日本の技術力を結集したこのプロジェクトは、
日本の再生可能エネルギーの主役に
一気に躍り出るかもしれません。

浮体式洋上風力発電

CHALLENGE古河電工の挑戦

着床できないのであれば、
浮かべればよい。
弱点を補う、逆転の発想。

福島洋上風力発電プロジェクトには、超えなければいけない壁がいくつもありました。まずひとつは「着床式」という建設方法が使えないことです。「着床式」とは主に欧州で採用されている海底に直接設置する方法ですが、日本の陸周辺海域は水深が深くなるため実現は難しい。しかし、着床できないのであれば、浮かべればよいという逆転の発想のもと、風車を洋上に浮かべる「浮体式」が採用されました。古河電工は、3つの浮体式風車から1つの浮体式変電所へ送るケーブルと変電所から陸上へ送電するケーブルの開発・製造を担当しました。直径10~15cmと太く重いケーブルを、洋上で動く浮体に接続するのは簡単なことではありませんでした。そこで、浮体が波や風の影響を受けどのように動くか、プロジェクトメンバーである浮体メーカーと綿密な打合せを繰り返しました。そして、ケーブル疲労解析を何十通りも行い、疲労に耐えうるケーブル部材を開発し、設計を完了させることができたのです。

着床できないのであれば、浮かべればよい。弱点を補う、逆転の発想。

再生可能エネルギーの
未来だけでなく、
福島の復興も目指していく。

そして、プロジェクト開始から1年ほど経った2013年5月。海底ケーブルを設置する時が来ました。ケーブルの陸揚げ点は福島県楢葉町。原発20km圏周辺で当時は夜間の外出禁止の制限が設けられた地域です。しかも大型の洋上浮体へのケーブル設置は世界的にも前例が少ないものでした。困難な作業が昼夜を通して続き、アクシデントに見舞われながらもなんとか設置を終えました。そして、2013年秋、ついに発電が開始されました。世界的に見ても、「本格的な浮体式洋上風力発電の幕開け」といえる出来事です。洋上変電所は「ふくしま絆」、洋上風車は「ふくしま未来」と命名しました。再生可能エネルギーへの道筋を示すだけでなく、それを核とした福島の復興をも目指しているからです。

再生可能エネルギーの未来だけでなく、福島の復興も目指していく。

FUTURE古河電工の目指す未来

エネルギーミックスを
実現させ、
再生可能エネルギーの
主電源化に貢献する。

日本では、2030年までにエネルギー政策のあるべき姿として「エネルギーミックス」の実現を目指しています。エネルギー資源の乏しい日本は、「エネルギーの安定供給」「経済性」「環境保全」という3点が主な課題といわれています。これらを実現するためには、多種多様なエネルギー資源を安定的に確保し、さまざまな発電方法をバランスよく組み合わせ、社会全体に電気を供給していく「エネルギーミックス」の実現が必要不可欠なのです。今回の洋上風力発電プロジェクトは、風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギーの主電源化へ貢献を果たしただけではなく、エネルギーミックス実現への第一歩を踏み出しました。