光測定器OTDRでの接続損失は何故両方向からの測定が必要なのですか?

OTDRでは、光ファイバに入射した光信号の後方散乱光を計測することで、長手方向での光損失を間接的に求める方法をとっています。

しかしながら後方散乱光の大きさは、光ファイバのモードフィールド径やコアの屈折率等の違いにより影響を受けます。
後方散乱係数の異なる光ファイバを接続した場合、仮に接続損失がゼロであった場合でも入射する方向により異なる波形が得られます。

OTDRでの接続損失測定

OTDRでの接続損失測定

したがって、OTDRで光ファイバ接続部の損失を正確に算出するためには後方散乱係数のファイバによる違いの影響を除くために、両方向から測定した測定値を平均する必要があります。