
FITELnet-F1000では、FTPによるファームウェアの更新をサポートしています。
弊社ホームページより、更新されたファームウェアをダウンロードしFTPによるパージョンアップを行うことにより、常に最新の状態で運用することができます。
1.ディレクトリの移動
ここではPCのDOSプロンプトからFTPする方法を記載します。
LAN上のPCのDOSプロンプトで,ファームウェアを保存してあるディレクトリに移動します。
C:\WINDOWS>cd ..
C:\>cd tmp
2.FITELnet-F1000にアクセスします
FITELnet-F1000のLAN側のアドレスにFTPでアクセスします。
C:\tmp>ftp 192.168.0.1
Connected to 192.168.0.1.
220- Wait a moment. Now checking firmware.
220 FTP server ready.
3.FITELnet-F1000にログインします
ユーザ名は「root」,パスワードはコンフィグレーションのパスワードを入力します。
User (192.168.0.1:(none)): root
331 Password required for root.
Password:********* (←エコーバックされません)
230 User root logged in.
<注意>
パスワードが設定されていないと,FTPはできません。
|
4.バイナリモードに移行します
ftp> bin
200 Type set to I.
5.ファームウェアをPUTします
PUTする際のファイル名は,かならず大文字で指定します。
<注意>
システムファームウェアを装置にPUTする場合,転送を開始するまでに20〜30秒かかります。これは装置側で,転送されてきたファイルが正しいのかの判断や,書き込みの準備をしている時間です。
この時に装置の電源をOFF/ONすると,装置が起動しなくなることがありますので,転送が終わるまでは装置の電源に触らないでください。
FITELnet-F1000には、ファームウェアを格納するメモリが2面あります。
それぞれ、SIDE-A、SIDE-Bとなっていますので、該当するファームウェアを使用してください。
ファームウェアのアップデートにより、設定の不整合等が発生し、システムが起動しなくなることを考慮し、まず片面のファームウェアをアップデートし、システムが運用できることを確認した後、逆面をアップデートすることをお勧めします。
この例では、現在SIDE-Bで起動しており、SIDE-Aのファームウェアをアップデートするケースを考えます。 |
装置名 |
SIDE-A用ファイル名 |
SIDE-B用ファイル名 |
FITELnet-F1000 |
SIDE-A.frm
|
SIDE-B.frm |
|
ftp> put
Local file SIDE-A.frm
Remote file SIDE-A.frm
200 PORT command ok.
150 Opening data connection for SIDE-A.frm (192.168.0.1,1750).
226 Transfer complete.
ftp: 1533744 bytes sent in 58.00Seconds 26.44Kbytes/sec.
6.ファームウェアの確認
ファームウェアが正常に転送されたか確認します。
「get FIRMINFO -」というコマンドを入力し,「SIDE-A」が「VALID」になっていれば,ファームウェアは正常です。
また,「FILE VER」でバージョンが更新されているかも確認してください。
(「SIDE-A」が「VALID」でない場合,ファームウェアが正常にアップされていません。
上記(5)の手順から再度行ってください)
※「get FIRMINFO -」コマンドを実行する前に、asciiモードに移行しておいてください。
ftp> ascii
200 Type set to U.
ftp> get FIRMINFO -
200 PORT command ok.
150 Opening data connection for FIRMINFO (192.168.0.1,4399).
SIDE-A: VALID (Inactive)ID: WAKATO EXTID:XAF4 FIRM VER:V01.11(00) FILE VER:013105
SIDE-B: VALID (Active)ID: WAKATO EXTID:XAF4 FIRM VER:V01.10(00) FILE VER:111504
226 Transfer complete.
ftp: 164 bytes received in 0.00Seconds 164000.00Kbytes/sec.
7.FTPの終了
ftp> quit
221 Goodbye.
C:\tmp>
8.ファームウェア/設定情報自動切り戻し機能のセット
ファームウェアをアップデートすることによって、設定の不整合などの理由で思うように動作しなくなってしまうケースを回避するために、ファームウェア/設定情報自動切り戻し機能をセットします。
ファームウェア/設定情報自動切り戻し機能については、こちらを参照してください。
9.起動ファームウェアの変更
アップデートしたファームウェアで起動するように、起動するファームウェアの変更を行います。
Router#boot firmware SIDE-A.frm |
10.装置の再起動
電源OFF/ONまたはリセットコマンドで装置を再起動します。
再起動後,新しいファームウェアが有効です。装置が遠隔地にあり電源OFF/ONができない場合は,
「SYSRESET」という名前の0byteのファイルをFTPでPUTすることにより装置を再起動することができます。
11.ファームウェア/設定情報自動切り戻し機能の解除
新しいファームウェアで、外部へのアクセス/装置へのアクセス等の確認を行い、問題がなければ、ファームウェア/設定情報自動切り戻し機能を解除します。解除操作を行わないと、自動で再起動します。
※起動するファームウェアは古いファームウェア(この例では、SIDE-B.frm)