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NAT-Traversal機能について


2003年02月12日 初版
2003年03月24日 NetScreenとの接続例を追加
2003年03月27日 V03.09より、2項(4)の制限を解除
2006年12月07日 サポート仕様を訂正

FITELnet-F40では、ファームバージョンV03.08からNAT-Traversal機能をサポートしました。
以下に想定している構成と注意事項について記載します。


1.想定している構成

株式会社アッカ・ネットワークス、イー・アクセス株式会社などのPPPoA型(ルータタイプ)ADSL回線でインターネットVPNを構築する場合、ルータモデムでIPsecパススルーを機能させる必要があります。

IPsecが、経路上のIPマスカレードをこえて通信できない

ところが、このルータモデムに関して、「IPsecパススルー機能をサポートしていない」、「ユーザで設定変更できない」といった問題が発生するケースもあり、結果としてIPsec通信できないことがありました。これはIPsecが、経路上のIPマスカレードをこえて通信できないプロトコル上の問題が原因です。

この問題を解決するのが、NAT-Traversal機能になります。
NAT-Traversal機能は、IPsecパケットをUDPでカプセル化することで、この問題を解決し、IPsec通信を実現します。

IPsecパケットをUDPパケットでカプセル化することで、IPsec通信を実現


●サポート仕様は、以下のとおりです。
  • draft-ietf-ipsec-nat-t-ike-00
  • draft-ietf-ipsec-udp-encaps-01
●他社品との接続
当社でNetScreenとの接続を確認いたしました。
●設定例

2.注意事項

(1)〜(3)項は、ファームウェアバージョンV03.08・V03.09共通の注意事項です。

(1) Aggressive modeでのサポートになります。Main modeはサポートしていません。

(2) FITELnet-F40をresponder側として機能させる場合,VPN peerのIPアドレスが確定していてもそのIPアドレスを設定しないでください。
具体的には,ルータモデムのWAN側のIPアドレスが固定の場合(=PPPoA型のADSL回線で,固定グローバルIPアドレスを契約している)です。
conf#vpnpeer add addr=200.100.10.1 →設定しないでください。
conf#vpnpeer add name=abcde →このように設定してください。

(3) IPsec圧縮機能との併用はできません。

次の(4)項は、ファームウェアバージョンV03.08のみの注意事項です(V03.09にてサポートされました)。

(4) NAT-Traversal機能を使用してresponder側として動作させる場合に,複数のinitiatorからのネゴシエーションが1つのNATアドレスに集約されるような構成では,responder側にFITELnet-F40(V03.08)を使用しないでください。

(V03.09からサポートした構成例)

例えば、1つのIPマスカレード装置配下に複数のFITELnet-F40が存在する場合は、V03.09からNAT-Traversalが機能するようになりました


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