設定例
USBデータ通信端末をルータモードで使用する
概要
補足・注意点
USBデータ通信端末をルータモード(USB Ethernet)で使用する設定例です。
※USBデータ通信端末の契約内容によっては、通信料のほかにプロバイダ接続料など別途料金が発生する場合があります。
USBデータ通信端末をルータモードで使用する場合、port-channel インタフェースにはUSBデータ通信端末からDHCPを使用してプライベートアドレスが自動的に割り当てられます。
USBデータ通信端末側の設定でUSB Ethernetインタフェースに割り当てられるアドレスはデフォルトで以下の通りとなっております(ユーティリティで変更可能)。
USB STICK LTE HWD12
|
192.168.1.0/24
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Speed USB STICK U03
|
192.168.100.0/24
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Si-L10
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192.168.15.0./24
|
FITELnet本体側は上記アドレス空間以外のネットワークアドレスを使用する必要があります。
また、USBデータ通信端末をルータモードで使用する場合、FITELnet本体とUSBデータ通信端末で2回NAT変換が行われる構成となります。
このため、IPsec機能を利用する場合はNAT-Traversal機能を使用する必要があります。
NAT-Traversal機能につきましては、
こちらをご参照ください。
設定データの例
設定内容 |
設定モード |
設定コマンド名 |
設定項目 |
入力値 |
備考 |
LAN側IPアドレス |
Port-channelインタフェース設定モード |
ip address |
IPアドレス |
192.168.10.1 |
|
サブネットマスク |
255.255.255.0 |
デフォルトルート |
基本設定モード |
ip route |
宛先ネットワークアドレス |
0.0.0.0 |
|
マスク |
0.0.0.0 |
インタフェース名 |
dhcp port-channel 1 |
ProxyDNS機能 |
基本設定モード |
dns-server ip enable |
IPv4のDNS機能を使用する |
ip |
|
proxydns domain |
中継先インタフェース |
any * any ipcp tunnel 1 |
|
NAT+を使用する |
基本設定モード |
ip nat |
list番号 |
1 |
|
送信元アドレス |
192.168.10.0 |
|
Wildcardマスク |
0.0.0.255 |
Port-channelインタフェース設定モード |
ip nat inside source |
変換前 |
list 1 |
|
変換後 |
interface |
DHCPクライアント機能 |
Port-channelインタフェース設定モード |
ip dhcp service |
種別 |
client |
USB通信ドングルからプライベートアドレスを取得するための設定 |
DHCPサーバ機能 |
基本設定モード |
server-profile |
プロファイル名 |
DHCP-SERVER-PROF |
|
Port-channelインタフェース設定モード |
service |
DHCPサーバ機能を使用する |
ip dhcp service server |
|
DHCPサーバプロファイル設定モード |
address |
配布する先頭アドレス |
192.168.10.1 |
|
配布する最終アドレス |
192.168.10.254 |
|
dns |
DNSサーバのIPアドレス |
192.168.10.1 |
|
gateway |
デフォルトルータのIPアドレス |
192.168.10.1 |
|
コマンド設定の例
(!の行はコメントです。実際に入力する必要はありません。)
この設定を利用したい方は
!
!
! 特権ユーザモードに移行します。
!
> enable
password: super ←パスワードを入力します。(実際は表示されない)
!
!
! 基本設定モードに移行します。
!
#configure terminal
(config)#
!
!
! デフォルトルートを dhcp port-channel 1 に設定します。
!
(config)#ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 dhcp port-channel 1
!
!
! DHCP サーバ機能を利用する設定をします。
!
(config)#ip dhcp server-profile DHCP-SERVER-PROF
(config-dhcps DHCP-SERVER-PROF)# address 192.168.10.1 192.168.10.254
(config-dhcps DHCP-SERVER-PROF)# dns 192.168.10.1
(config-dhcps DHCP-SERVER-PROF)# gateway 192.168.10.1
(config-dhcps DHCP-SERVER-PROF)#exit
!
!
! NAT で変換対象とする送信元アドレス
! (ここではLAN 側アドレスを対象とします)を登録します。
!
(config)#ip nat list 1 192.168.10.0 0.0.0.255
!
!
! GigaEthernet インタフェースに、port-channel をリンク付けします。
!
(config)#interface GigaEthernet 1/2 *1
(config-if-ge 1/2)# channel-group 2
(config-if-ge 1/2)#exit
!
!
! Port-channel インタフェース設定モードに移行します。
!
(config)#interface Port-channel 1
!
!
! USB通信ドングルよりアドレスを取得するための、DHCP クライアント機能を有効にします。
!
(config-if-ch 1)# ip dhcp service client
!
!
! NAT+ の設定をします。
!
(config-if-ch 1)# ip nat inside source list 1 interface
!
!
! 基本設定モードに戻ります。
!
(config-if-ch 1)#exit
!
!
! Port-channel インタフェース設定モードに移行します。
!
(config)#interface Port-channel 2
!
!
! Port-channel インタフェースにおいて DHCP サーバ機能を有効にします。
!
(config-if-ch 2)# ip dhcp service server
(config-if-ch 2)# ip dhcp server-profile DHCP-SERVER-PROF
!
!
! Port-channel にLAN側IPアドレスを設定します。
!
(config-if-ch 2)# ip address 192.168.10.1 255.255.255.0
!
!
! 基本設定モードに戻ります。
!
(config-if-ch 2)#exit
!
!
! USB Ethernet インタフェースに、port-channel をリンク付けします。
!
(config)#interface USB-Ethernet 1
(config-if-usb 1)# channel-group 1
(config-if-usb 1)#exit
!
!
! ProxyDNS 機能を利用する設定をします。
!
(config)#dns-server ip enable
(config)#proxydns domain 1 any * any dhcp port-channel 1
!
!
! 特権ユーザモードに戻ります。
!
(config)#end
!
!
! 設定を有効にするために refresh をします。
!
#refresh
refresh ok?[y/N]:yes
..................Done
*1:物理ポート番号の設定
*2:設定保存については、/drive配下に、任意の名前で保存して下さい。
#save /drive/[ファイル名]
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