ページの始まり



古河電工時報 第111号

MEMS型可変光減衰器の開発

森本政仁,森本浩司,佐藤功紀,飯塚晋一郎

概要

ますます増大する光通信トラヒック需要に対し,通信方式で主流となりつつある波長分割多重(WDM)通信方式においては,伝送速度の高速化のみならず波長多重数の増加によって通信容量増大を図るWDM伝送装置の開発が鋭意行われている。今後のWDM伝送方式では,多重化された各波長の信号を分波した後に,各信号光のパワーを調整し,波長によるパワーの変動を低減することで,通信品質を安定にすることが提案されており,現状のような多重化された光信号全体のパワーを1つの可変光減衰器(以下VOA: Variable Optical Attenuatorと記述する)で調整する方法から,各波長にVOAを導入する方法に移行すると考えられる。このような,波長単位でのVOA導入が実現化されるには,波長多重数を考慮すると各波長に導入するVOAは,非常にコンパクトであることが要求されると考えられる。本稿では,多重信号の減衰にも使用できるよう減衰量波長特性が小さく,かつ超小型化可能なMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いたVOAを開発し,サイズ(体積比)を約1/25と小型化したので報告する。


ここからサブカテゴリメニュー

サブカテゴリメニューここまで


ページの終わり