ページの始まり



古河電工時報 第123号

広帯域25段PLC-MZI型可変分散補償器

川島洋志、奈良一孝

概要

近年商用システムへの導入が進みつつある40Gbpsシステムなどの高速光通信においては,伝送路の温度変化などに伴う分散変化を付加的に補償するために可変分散補償器(TDC)が必要とされており,種々の方式に基づくTDCが報告されている。そのなかでも石英系の平面光波回路(PLC)で形成した多段のマッハツェンダー干渉計(MZI)からなるラティス型フィルタを用いた多段PLC-MZI型TDCは簡易に制御でき,かつ大きな補償量を実現できる有望な方式である。しかしながら,これまでに報告された多段PLC-MZI型TDCは40Gbpsシステムでの実使用を考慮すると,帯域不足となる可能性があった。そこで今回,40Gbps伝送に十分な60GHz以上の帯域幅と±300ps/nm以上の可変分散量を両立させた25段MZIを用いたTDCを作製し,良好な特性を得たので報告する。


ここからサブカテゴリメニュー

サブカテゴリメニューここまで


ページの終わり