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古河電工時報 第133号

熱分解-GC/MS/FPD同時測定による樹脂中添加剤の分析

飯塚健児

概要

高分子材料には,使用時の要求特性に応じて各種の添加剤が配合されており,これら添加剤の定性・ 定量分析を行うことは,製品設計や品質管理のうえで重要である。近年は高分子材料に求められる要 求特性が高度化・複雑化するのに呼応して添加剤の改良や新規開発も進んでおり,分析を行うに当たっ て従来の技術のみでは解析が困難な場合も増えている。今回,高分子材料中の各種添加剤分析に際し, カラム出口にパージ付きスプリッタを設置し,質量分析計(Mass Spectrometer)と炎光光度検出器 (Flame Photometric Detector)とで同時に検出を行えるようにした熱分解-GC/MS/FPD〔熱分解-ガ スクロマトグラフ(Gas Chromatograph)/MS/FPD〕同時測定システムを用いることで,構造中にり ん・硫黄を含む添加剤に対して通常の熱分解-GC/MS法に比べ,より簡便に識別・同定を行うことが できた。また、定量精度についても検討を行い,MS検出器を用いるよりも良好な結果を得ることが できた。


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