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古河電工時報 第104号

揮発性潤滑油の蟻の巣状腐食性に関する評価方法について

磯部 剛,上田健一郎

概要

銅管は,伝熱性,耐食性,加工性に優れることから,冷凍空調機器の伝熱管として広く使用されている。揮発性潤滑油は,脱脂工程を省略できることから,エアコンメーカー等の銅管加工において使用が増えている。しかし管内に残留して加水分解が生じると,蟻の巣状腐食を引き起こすことがある。揮発性潤滑油の蟻の巣状腐食性の評価方法について,標準化を念頭に実験及び考察を行った。評価方法としては,揮発性潤滑油とイオン交換水を1:9の割合で混合して48時間の加熱還流を行い,水分相のみを採取して銅管とともに密閉容器に封入する腐食試験が適当である。短期的な一次評価としては加熱還流後の水分相を分析し,pHが5以上であれば腐食性は低いと判断できる。


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