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古河電工時報 第113号

500kV級直流架橋ポリエチレンケーブルシステムの開発

丸山 悟,石井 登,島田道宏,小島新治,田中秀郎,浅野光正,山中鉄也,川上真一

概要

筆者らは,極性基をグラフトしたポリエチレンをケーブル絶縁体として用いることで,従来の架橋ポリエチレン(XLPE)ケーブルに比べて安定した電荷挙動を示し,直流電界下での絶縁性能が向上することを見出した。そこで,本絶縁材料を用いて,500kV級直流XLPEケーブルを製造・評価し,十分な初期特性を有していることを確認した。さらに,長尺使用に必要な工場接続部の開発も行い,ケーブル同様,良好な電気特性を有していることも確認した。これら500kV級直流XLPEケーブルシステムをCIGRE推奨案に基づくPre-Qualification試験(長期課通電試験他,以下,PQ試験と記す)に供試し,365日(約40年相当)の長期課通電およびその後の残存性能試験を完了し,世界で初めての直流XLPEケーブルのPQ試験合格の認定を受けることができた。よって,開発した500kV級直流XLPEケーブルが十分に実用に耐えうるものであることが確認できたので,その開発に関して報告する。


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