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古河電工時報 第116号

銅及び銅合金の冷間圧延油用添加剤の検討

今泉 榮, 五十嵐 稔, 柴田潤一

概要

銅及び銅合金の冷間圧延油には,低粘度鉱物油に油性剤として高級アルコール,及びその脂肪酸エステルが添加された市販品を用いるのが一般的である。しかし,銅及び銅合金の圧延性に及ぼす油性剤の影響や使用法については各社のノウハウであり,系統的に報告された例はほとんど無い。そこで,まず汎用的な圧延油を用い,代表的な銅合金についてテストミルで評価し,基本特性を把握することとした。この結果,黄銅では材料のワークロールへのコーティングが起こり,圧延性を改善する必要があると考え,銅や銅合金に対する吸着活性に注目して添加剤の検討を行った。吸着活性の高かった添加剤を使用して更に圧延実験を行ない,黄銅の潤滑性改善に効果のある新しいタイプの添加剤としてエーテル化合物を選択し,エーテル化合物の種類,適正量,一部潤滑機構の解明のための検討も行なった。


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