ページの始まり




ここから本文

ニュースリリース

環境・エネルギー系新事業育成のための組織を新設

2012年3月8日

地球温暖化をはじめとする環境問題や、化石資源の枯渇などエネルギー問題が深刻化するなか、低炭素社会の実現を目指した「環境・エネルギー革命」が全世界的な規模で起こりつつあります。また、日本においては東日本大震災などの影響により環境・エネルギー問題は喫緊の課題となっています。

当社は2010年に発表した中期経営計画「ニューフロティア2012」の中で策定した、新事業の実現に向けて様々な施策を打ってきました。このたび、3月16日及び4月1日付けで更なる新規事業の育成・事業化促進のための組織改正を行います。組織改正によって事業化のスピードアップを図り、環境・エネルギー問題の解決に貢献していきたいと考えています。

1.新事業推進室の設置

~インキュベーション機能を拡充し、事業化のスピードアップを図ります~

当社は4月1日付けで社長直轄の組織として、新事業推進室を設置します。新規事業の育成・早期事業化のためのインキュベーション(注1)機能を拡充します。

内容

新事業推進室(以下、本組織)には室長以下、数名の専任スタッフを配置し、各開発プロジェクトを配下に置きます。本組織は、マーケティング、生産技術、品質保証等の要員を確保し、開発者と一緒になって、市場参入戦略、事業化戦略を検討・策定し、勝てる技術の見極め、量産化スケジュールの立案をする機能を有します。また、プロジェクト遂行に必要な資金、設備を確保し、よりスムーズかつスピーディに事業が立ち上がるよう支援します。

本組織設置により、当社が手掛けている数多くの開発案件を早く事業化しお客様に提供すること、今後ますます進展すると思われる環境社会に貢献できる新製品をスピーディに提供すること、及び顧客ニーズを的確に把握して効率よく開発を進めることにより競争力のある製品をタイミングよく上市していきます。

新事業推進室の位置付け説明図

新事業推進室の位置付け


(注1)インキュベーション機能:卵が孵化(ふか)するという意味から転じて、ゼロから生み出し、育て上げることを指す。本リリース では新規事業の立ち上げ支援を意味する。

2.高温超電導事業化チームの設置

~線材・機器開発を進め、マーケティング機能を強化します~

当社研究開発本部は、4月1日付けでパワー&システム研究所にある高温超電導の開発部署を独立させ、研究開発本部長の直下の組織として「高温超電導事業化チーム(以下、HTSチーム)」を設置します。

内容

2月3日、当社は、第2世代高温超電導線材が商業生産可能なスーパーパワー社をグループ傘下に収めました。これを契機として、電力エネルギーインフラを革新する動きの中で、世界的に成長が見込まれるスマートグリッド関連分野や太陽光・太陽熱、風力などの再生可能エネルギー分野、そして社会・産業の様々な分野に向けて高温超電導線材を供給するとともに、その応用機器などを開発・実用化し、積極的な事業の展開を目指しています。

高温超電導事業化チームは、内部組織に「超電導応用開発部」を置き、第2世代高温超電導線材の開発、超電導電力ケーブルの実用化開発、電力機器を中心とする応用機器の開発を進めて行きます。併せて、「市場開発グループ」を設置し、高温超電導に関するマーケティング機能を強化します。当社は、このHTSチームの活動を通じて超電導技術の開発・実用化を進め、高温超電導市場の本格的な立ち上がりを図り、省電力社会実現に貢献していきます。

3.「洋上風力プロジェクトチーム」の設置

~海底ケーブルの開発を強化します~

当社エネルギー事業部は、グローバルな成長が見込まれる海洋資源開発分野(洋上風力、潮流発電、海底資源開発など)において、当社工グループの持つ海底ケーブルの設計、製造、布設の技術をベースにした海底ケーブルの開発体制を強化するため、3月16日付で「洋上風力プロジェクトチーム」を設置します。

内容

グローバルな成長が見込まれる海洋資源開発分野(洋上風力、潮流発電、海底資源開発など)において、海底ケーブルは他に代わる物のない電力伝送という重要な機能を担っています。今後は、例えば浮体式洋上風力発電設備に見られるような浮体構造物と、“長期”に亘って“高電圧”で接続するニーズが高まってくると考えています。

浮体構造物へ、電力や信号を伝達するフレキシブルな海底ケーブル(以下ライザーケーブルと呼ぶ)は、海中浮遊状態で布設されるため、常に波浪や潮流などによる力を受ける過酷な環境下で使用されます。また、浮体の動きに追従し、かつダイナミック挙動によってもケーブルの特性/寿命を損なうことなく、送電できる確実性が求められるため、一般的な固定式の海底ケーブルとは異なる高い技術力が必要なケーブルです。

当社では、ライザーケーブルの設計から施工までの一連の技術を、例えば海底探査機器用の給電・制御ケーブルや海底油田等で蓄積してきました。プロジェクトチームは中核となり関連部門の連係を高めて、開発を推進し、社会への貢献と事業の競争力強化を目指します。

また、本日リリースの『「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に参加』も併せてご覧下さい。

このページの先頭へ

本文ここまで


ページの終わり