ライフ・サイエンス向け蛍光シリカナノ粒子の販売開始 
〜市場ニーズに合わせて、複数の製品ラインナップを用意〜

2015年10月7日

当社グループの株式会社古河電工アドバンストエンジニアリング(千葉県市原市、社長;廣野浩己、以下古河AE社)は、蛍光シリカナノ粒子(注1)(以下、Quartz Dot®)の販売を開始しました。今後、遺伝子や細胞などの基礎研究から診断試薬などの臨床応用に亘る広範囲なライフ・サイエンス分野に貢献してまいります。

背景

Quartz Dot®は、有機色素分子を高濃度に含有した蛍光シリカナノ粒子です。粒子表面へ生体分子を化学結合させることで、試薬としての保存安定性にも優れており、今後、医療用途を始めたとした幅広いライフ・サイエンス分野への応用などが期待されています。

当社は、これまでQuartz Dot®を用いた高感度イムノクロマト法を開発し、例えば妊娠検査用抗原について従来法の100倍、カンピロバクター菌については50倍以上の高感度性を確認するなど、大きな開発成果を上げています。

内容

このたび古河AE社は、蛍光シリカナノ粒子「Quartz Dot®」の販売を本年10月より開始しました。販売に先立ち、製品ラインナップとして、複数の粒径、発光色、表面官能種を用意し、きめ細かい市場ニーズへの対応を可能にしました。

古河AE社は、これまでライフ・サイエンス機器を開発、販売してまいりましたが、Quartz Dot®を新たにラインナップに加えることで試薬から機器まで幅広いサービスを提供し、2020年度までのライフ・サイエンス分野での売上高を10億円程度に計画しています。

今回の量産品は、本年10月8日(木)から横浜みなとみらいで開催される日本臨床検査機器・試薬・システム展示会(JACLaS EXPO2015、会場;パシフィコ横浜展示ホールB-35バイオドットジャパン株式会社様ブース)で展示します。

(注1)蛍光シリカナノ粒子「Quartz Dot®」;有機色素分子を高濃度に含有した蛍光シリカナノ粒子であり、
1)従来の蛍光試薬に比べて高輝度であること、2)人体に無害であること、3)高い親水特性を有し生体分子と適合性が高いことが特長です。当社は蛍光色素をシリカ骨格に固定させることで、粒子内部からの色素の流出を抑えることが可能であり、長期間の蛍光特性を実現しています。

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